PyTorchで事前トレーニング済みのモデルを簡単に利用:torch.utils.model_zoo徹底解説
仕組み
- モデルの選択:
torch.utils.model_zoo
には、ResNet、VGG、Inceptionなどの様々なアーキテクチャのモデルが用意されています。モデルは、model_name
引数を使用して選択できます。 - モデルのダウンロード: 選択したモデルがローカルに存在しない場合は、
torch.utils.model_zoo
が自動的にダウンロードします。モデルは、model_dir
引数で指定したディレクトリに保存されます。 - モデルのロード: ダウンロードと保存が完了したら、
torch.utils.model_zoo
を使用してモデルをロードできます。ロードされたモデルは、torch.nn.Module
のサブクラスであり、通常のPyTorchモデルと同様に使用できます。
例
import torch
import torch.nn as nn
import torch.utils.model_zoo as model_zoo
# ResNet50モデルをロード
model = model_zoo.load_state_dict(model_zoo.resnet50(pretrained=True))
# モデルを評価モードに設定
model.eval()
# 入力データを作成
input_data = torch.randn(1, 3, 224, 224)
# モデルを実行
output = model(input_data)
- スタイル転写
- 画像キャプション生成
- 画像セグメンテーション
- オブジェクト検出
- 画像分類
- モデルのアーキテクチャとパラメータの詳細については、PyTorchドキュメントを参照してください。
torch.utils.model_zoo
は、ImageNetで事前トレーニングされたモデルのみを提供します。異なるデータセットでトレーニングされたモデルをロードするには、カスタムコードを使用する必要があります。
- 最新の情報については、PyTorchドキュメントとTorch Hubリポジトリを参照してください。
torch.utils.model_zoo
は、Torch Hubの一部になりました。Torch Hubは、PyTorchモデルとデータセットの包括的なリポジトリです。
import torch
import torch.nn as nn
import torch.utils.model_zoo as model_zoo
from torchvision import transforms
# モデルをロード
model = model_zoo.load_state_dict(model_zoo.resnet50(pretrained=True))
# モデルを評価モードに設定
model.eval()
# データ変換を定義
data_transform = transforms.Compose([
transforms.ToTensor(),
transforms.Normalize([0.485, 0.456, 0.406], [0.229, 0.224, 0.225]),
])
# 画像を読み込み、変換
image = Image.open('image.jpg')
image = data_transform(image)
# 画像をバッチサイズ1のテンソルに変換
image = torch.unsqueeze(image, 0)
# モデルを実行
output = model(image)
# 出力を処理
_, predicted = torch.max(output.data, 1)
print('推定クラス:', predicted.item())
torch.utils.model_zoo.load_state_dict
を使用して、ResNet50モデルをロードします。model.eval()
を使用して、モデルを評価モードに設定します。transforms.Compose
を使用して、データ変換を定義します。この変換は、画像をPyTorchテンソルに変換し、標準化します。Image.open
を使用して、画像を読み込みます。data_transform
を使用して、画像を変換します。torch.unsqueeze
を使用して、画像をバッチサイズ1のテンソルに変換します。model(image)
を使用して、モデルを実行します。torch.max
を使用して、出力の最大値とインデックスを取得します。predicted.item()
を使用して、推定クラスを印刷します。
- 詳細については、PyTorchドキュメントとTorch Hubリポジトリを参照してください。
- 異なる画像分類タスクには、異なるデータ変換とモデルアーキテクチャが必要になる場合があります。
- このコードは、ImageNetで事前トレーニングされたResNet50モデルを使用しています。
torch.hub を利用する
torch.hub
は、PyTorchモデルとデータセットの包括的なリポジトリです。torch.utils.model_zoo
で利用可能だったモデルの大多数は、torch.hub
からロードできます。
import torch
import torch.hub as hub
# ResNet50モデルをロード
model = hub.load('pytorch/vision', 'resnet50', pretrained=True)
カスタムスクリプトを使用する
一部のモデルは、torch.hub
で利用できない場合があります。このような場合は、カスタムスクリプトを使用してモデルをロードする必要があります。モデルのロード方法の詳細については、モデルのドキュメントを参照してください。
PyTorch Model Zoo (非公式) を利用する
PyTorch Model Zoo () は、非公式のコミュニティプロジェクトであり、torch.utils.model_zoo
と互換性のあるモデルを提供しています。
ONNX モデルを利用する
ONNX形式のモデルは、PyTorch以外にも様々なフレームワークで利用できます。ONNXモデルをロードするには、torch.onnx.load()
関数を使用します。
比較
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
torch.hub | 使いやすく、多くのモデルに対応 | 最新のモデルがすべて含まれているとは限らない |
カスタムスクリプト | 柔軟性が高い | モデルのロード方法を自分で理解する必要がある |
PyTorch Model Zoo (非公式) | 非公式コミュニティがサポート | モデルの数が少ない可能性がある |
ONNXモデル | 移植性が高い | モデルの変換が必要 |
- 研究や実験目的の場合は、PyTorch Model Zoo (非公式) や ONNXモデルを検討することもできます。
- 特定のモデルが必要な場合は、カスタムスクリプトを使用する必要があります。
- 最新のモデルを利用したい場合は、
torch.hub
を利用するのがおすすめです。