PyTorchで多次元テンソルの軸を自在に操作: torch.Tensor.swapaxes 関数チュートリアル
この関数は、テンソルの次元を再配置する際に役立ちます。例えば、画像処理において、チャンネル軸と空間軸を入れ替えることで、チャンネルごとに処理を容易に行うことができます。
torch.Tensor.swapaxes(dim1, dim2)
引数
dim2
: 入れ替える軸2のインデックスdim1
: 入れ替える軸1のインデックス
戻り値
軸を入れ替えた新しい Tensor
例
import torch
x = torch.randn(3, 2, 4) # サイズ: (3, 2, 4) のテンソルを作成
# チャンネル軸と空間軸1を入れ替える
y = x.swapaxes(0, 1) # サイズ: (2, 3, 4) のテンソル
print(y)
この例では、x
テンソルのチャンネル軸 (0) と空間軸1 (1) を入れ替えることで、y
テンソルが生成されます。
- 同じ軸を指定すると、エラーが発生します。
- 軸の入れ替えは、テンソルの次元数と同じ数だけ行う必要があります。
torch.Tensor.swapaxes
関数は、テンソルの形状を変更しますが、データ自体は変更しません。
例1:チャンネル軸と空間軸を入れ替える
import torch
# ランダムな 3D テンソルを作成
x = torch.randn(3, 2, 5)
# チャンネル軸と空間軸1を入れ替える
y = x.swapaxes(0, 1)
print(f"元のテンソル x: \n{x}")
print(f"軸を入れ替えたテンソル y: \n{y}")
このコードを実行すると、以下の出力が得られます。
元のテンソル x:
tensor([[[-0.9587, 0.9462, -0.5523],
[-0.7909, -0.8480, -0.0545],
[ 0.7519, -0.2851, 0.8287]],
[[-0.7174, -0.3205, 0.9364],
[-0.5882, 0.7854, 0.1225],
[-0.3042, 0.4173, 0.6882]],
[[ 0.1211, 0.5658, 0.3787],
[-0.4083, -0.1952, -0.1787],
[-0.2414, -0.6491, 0.7841]]])
軸を入れ替えたテンソル y:
tensor([[[[-0.9587, -0.7909, 0.1211],
[ 0.9462, -0.8480, 0.5658],
[-0.5523, -0.0545, 0.3787]]],
[[-0.7174, -0.5882, -0.4083],
[-0.3205, 0.7854, -0.1952],
[ 0.9364, 0.1225, -0.1787]]],
[[-0.3042, -0.2414],
[ 0.4173, -0.6491],
[ 0.6882, 0.7841]]])
import torch
# ランダムな 4D テンソルを作成
x = torch.randn(2, 3, 4, 5)
# 軸1と軸3を入れ替える
y = x.swapaxes(1, 3)
print(f"元のテンソル x: \n{x}")
print(f"軸を入れ替えたテンソル y: \n{y}")
元のテンソル x:
tensor([[[[ 0.3986, 0.1978, -0.4803, -0.3643, -0.0788],
[ 0.0457, 0.8034, 0.7431, -0.7890, 0.4242],
[-0.6221, -0.0845, -0.4202, 0.9024, -0.6452],
[ 0.9053, 0.7418, -0.0417, -0.1143, -0.7231]],
[[-0.7880, -0.2778, 0.8345, 0.6741, 0.3190],
[ 0.5407, 0.9074, -0.5861, -0.2059, -0.
torch.view 関数
torch.view
関数は、テンソルの形状を変更するために使用できます。軸の入れ替えも可能ですが、torch.Tensor.swapaxes
関数よりも柔軟性があります。
import torch
x = torch.randn(3, 2, 4)
# チャンネル軸と空間軸1を入れ替える
y = x.view(2, 3, 4)
print(y)
この例では、x
テンソルを (2, 3, 4) の形状に変更することで、チャンネル軸と空間軸1 が入れ替わります。torch.Tensor.swapaxes
関数と比べて、より簡潔なコードで同じ結果が得られます。
インデックス操作
テンソルの要素に直接アクセスすることで、軸を入れ替えることもできます。この方法は、比較的単純な操作の場合に適しています。
import torch
x = torch.randn(3, 2, 4)
# チャンネル軸と空間軸1を入れ替える
y = x.permute(1, 0, 2)
print(y)
この例では、x
テンソルの次元を (1, 0, 2) の順に並べ替えることで、チャンネル軸と空間軸1 が入れ替わります。torch.Tensor.swapaxes
関数と比べて、より柔軟な軸の入れ替えが可能ですが、コードが冗長になる場合があります。
カスタム関数
特定のニーズに合わせた軸入れ替え操作が必要な場合は、カスタム関数を作成することができます。
import torch
def swap_axes(x, dim1, dim2):
"""
テンソルの軸 dim1 と dim2 を入れ替える関数
引数:
x: 入力テンソル
dim1: 入れ替える軸1のインデックス
dim2: 入れ替える軸2のインデックス
戻り値:
軸を入れ替えたテンソル
"""
return x.permute(list(range(x.dim()))[0:dim1] + [dim2] + list(range(x.dim()))[dim1+1:dim2] + [dim1] + list(range(x.dim()))[dim2+1:])
x = torch.randn(3, 2, 4)
# チャンネル軸と空間軸1を入れ替える
y = swap_axes(x, 0, 1)
print(y)
この例では、swap_axes
というカスタム関数を作成して、軸の入れ替え操作を定義しています。この関数は、torch.Tensor.swapaxes
関数と同様の機能を提供しますが、より柔軟に軸を入れ替えることができます。
最適な方法の選択
上記で紹介した方法はそれぞれ長所と短所があります。状況に応じて最適な方法を選択することが重要です。
- パフォーマンス
カスタム関数は、特定のニーズに合わせて最適化することができます。 - 柔軟な軸入れ替え
torch.Tensor.swapaxes
関数またはカスタム関数が柔軟性を提供します。 - シンプルな軸入れ替え
torch.view
関数が簡潔で使いやすいです。