【Pandas初心者向け】Int16Dtypeとは? メリット・デメリット、使い方、代替方法まで完全網羅
pandas.Int16Dtype
は、Pandas データフレームやシリーズにおいて、16ビット整数データを格納するために使用されるデータ型です。メモリ使用量を削減したい場合や、データ範囲が -32,767 から 32,767 までの整数値に限定されている場合に役立ちます。
特徴
- 欠点: 浮動小数点や複素数の格納には不適
- 利点: メモリ使用量削減、整数値に限定されたデータの効率的な格納
- データ範囲: -32,767 から 32,767
- メモリ使用量: 1要素あたり 2 バイト
- データ型: 16ビット整数
作成方法
pandas.Int16Dtype
は、以下の方法で作成できます。
pandas.Int16Dtype
クラスを使用する:pandas.Int16Dtype()
numpy.dtype
オブジェクトを使用する:np.dtype("Int16")
- 文字列リテラルを使用する:
"Int16"
例
import pandas as pd
# 文字列リテラルを使用する
series1 = pd.Series([1, 2, 3], dtype="Int16")
# numpy.dtype オブジェクトを使用する
series2 = pd.Series([4, 5, 6], dtype=np.dtype("Int16"))
# pandas.Int16Dtype クラスを使用する
series3 = pd.Series([7, 8, 9], dtype=pandas.Int16Dtype())
print(series1.dtype)
print(series2.dtype)
print(series3.dtype)
出力
Int16
Int16
Int16Dtype
操作
pandas.Int16Dtype
配列は、他の Pandas 配列と同様に操作できます。一般的な操作には、算術演算、比較演算、データ型変換などが含まれます。
例
import pandas as pd
series = pd.Series([10, 11, 12], dtype="Int16")
# 算術演算
result1 = series + 5
result2 = series * 2
# 比較演算
result3 = series > 10
result4 = series == 12
# データ型変換
result5 = series.astype(float)
pandas.Int16Dtype
は、メモリ使用量を削減することができますが、データの精度が低下する可能性があります。pandas.Int16Dtype
は、浮動小数点や複素数の格納には不適です。このようなデータ型を格納する場合は、float64
やcomplex128
などのデータ型を使用する必要があります。
import pandas as pd
# データの作成
data = [1, 2, 3, 4, 5]
# Int16Dtype を使用する Series の作成
s = pd.Series(data, dtype=pandas.Int16Dtype)
# データ型を確認
print(s.dtype)
# 算術演算
result1 = s + 5
print(result1)
# 比較演算
result2 = s > 2
print(result2)
# データ型変換
result3 = s.astype(float)
print(result3)
data
というリストを作成します。pandas.Int16Dtype
データ型を使用して、data
リストのデータを格納するs
という Series を作成します。s
のデータ型を出力します。s
に 5 を加算した結果をresult1
に代入し、出力します。s
の各要素が 2 より大きいかどうかを比較した結果をresult2
に代入し、出力します。s
を浮動小数点型に変換した結果をresult3
に代入し、出力します。
そこで、pandas.Int16Dtype
の代替として以下のデータ型を検討することができます。
pandas.Int8Dtype
- 欠点: データ範囲がさらに狭くなる
- 利点: メモリ使用量をさらに削減
- データ範囲: -128 から 127
- メモリ使用量: 1要素あたり 1 バイト
- データ型: 8ビット整数
pandas.Int32Dtype
- 欠点: メモリ使用量が増加する
- 利点:
pandas.Int16Dtype
よりもデータ範囲が広い - データ範囲: -2,147,483,647 から 2,147,483,647
- メモリ使用量: 1要素あたり 4 バイト
- データ型: 32ビット整数
pandas.Int64Dtype
- 欠点: メモリ使用量が多くなる
- 利点: 最も広いデータ範囲を持つ
- データ範囲: -9,223,372,036,854,775,807 から 9,223,372,036,854,775,807
- メモリ使用量: 1要素あたり 8 バイト
- データ型: 64ビット整数
pandas.category.CategoricalDtype
- 欠点: 数値演算や比較演算が制限される
- 利点: メモリ使用量を効率的に削減できる場合がある
- データ範囲: 制限なし
- メモリ使用量: データの種類によって異なる
- データ型: カテゴリカル型
選択の指針
どのデータ型を選択するかは、以下の要素を考慮する必要があります。
- パフォーマンス: 処理速度
- 処理内容: 数値演算、比較演算、データ型変換などを行うかどうか
- メモリ使用量: データフレームやシリーズのサイズ
- データ範囲: データの最小値と最大値がどの範囲にあるか
例
メモリ使用量を削減したい場合は、pandas.Int8Dtype
または pandas.Int16Dtype
を検討することができます。ただし、データ範囲が狭いため、データの値がこれらの範囲を超えている場合は使用できません。
データ範囲が広い場合や、数値演算や比較演算を行う場合は、pandas.Int32Dtype
または pandas.Int64Dtype
を検討することができます。
メモリ使用量とデータ範囲のバランスを考慮したい場合は、pandas.category.CategoricalDtype
を検討することができます。