NumPyを使いこなす：Hermite多項式とhas_samewindow() 関数による詳細なウィンドウ判定

polynomial.hermite.Hermite.has_samewindow() 関数は、2つの Hermite 多項式が同じウィンドウ内にあるかどうかを判定します。

引数

• poly2: 2つ目の Hermite 多項式を表す Hermite オブジェクト
• poly1: 1つ目の Hermite 多項式を表す Hermite オブジェクト

戻り値

• bool: 2つの多項式が同じウィンドウ内にある場合は True、そうでない場合は False

詳細

Hermite 多項式は、特定の区間内で値を計算するように設計されています。この区間を "ウィンドウ" と呼びます。has_samewindow() 関数は、2つの Hermite 多項式のウィンドウが一致しているかどうかを調べます。

2つの多項式のウィンドウが一致しているとは、以下の条件を満たすことを意味します。

• ウィンドウの端点が一致する: それぞれの多項式のウィンドウの端点が一致する必要があります。
• 係数の次数が一致する: それぞれの多項式の最高次係数の次数が同じである必要があります。

例

import numpy as np

# 係数とウィンドウ端点を持つ 2つの Hermite 多項式を作成
poly1 = np.polynomial.hermite.Hermite([-1, 2, -1], [-1, 1])
poly2 = np.polynomial.hermite.Hermite([1, -2, 1], [-1, 1])

# has_samewindow() 関数を使用して、2つの多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認
is_same_window = poly1.has_samewindow(poly2)
print(is_same_window)  # True を出力

この例では、poly1 と poly2 は同じ次数 (2) と同じウィンドウ端点 (-1, 1) を持っているため、has_samewindow() 関数は True を返します。

has_samewindow() 関数は、2つの Hermite 多項式が同じ値を計算するかどうかを保証するものではありません。なぜなら、ウィンドウが一致していても、係数の値が異なる可能性があるからです。

---

import numpy as np

def show_window_info(poly):
    """Hermite 多項式のウィンドウ情報を表示する関数"""
    print(f"係数の次数: {poly.coef.shape[0]}")
    print(f"ウィンドウ端点: {poly.window}")

# 異なるウィンドウを持つ Hermite 多項式を作成
poly1 = np.polynomial.hermite.Hermite([1, -2, 1], [-1, 1])
poly2 = np.polynomial.hermite.Hermite([-1, 2, -1], [0, 2])

# 各多項式のウィンドウ情報を表示
show_window_info(poly1)
show_window_info(poly2)

# has_samewindow() 関数を使用して、2つの多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認
is_same_window = poly1.has_samewindow(poly2)
print(f"ウィンドウが一致: {is_same_window}")  # False を出力

このコードでは、まず show_window_info() 関数を作成します。この関数は、Hermite 多項式の係数の次数とウィンドウ端点を表示します。

次に、異なるウィンドウを持つ 2 つの Hermite 多項式 poly1 と poly2 を作成します。 poly1 のウィンドウは [-1, 1] で、poly2 のウィンドウは [0, 2] です。

その後、それぞれの多項式のウィンドウ情報を show_window_info() 関数を使用して表示します。

最後に、has_samewindow() 関数を使用して、2つの多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認します。この例では、ウィンドウが異なるため、結果は False になります。

• has_samewindow() 関数は、2つの Hermite 多項式が同じ値を計算するかどうかを保証するものではありません。
• このコードは NumPy 1.22 以降で使用できます。

以下の例では、has_samewindow() 関数が True を返す状況を示します。

import numpy as np

# 同じウィンドウを持つ Hermite 多項式を作成
poly1 = np.polynomial.hermite.Hermite([1, -2, 1], [-1, 1])
poly2 = np.polynomial.hermite.Hermite([1, -2, 1], [-1, 1])  # poly1 と同じ係数とウィンドウ

# has_samewindow() 関数を使用して、2つの多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認
is_same_window = poly1.has_samewindow(poly2)
print(f"ウィンドウが一致: {is_same_window}")  # True を出力

---

以下に、has_samewindow() 関数の代替方法として考えられるいくつかの方法を紹介します。

手動比較

最も基本的な方法は、2つの Hermite 多項式の係数とウィンドウ端点を個別に比較することです。

import numpy as np

def has_same_window_manual(poly1, poly2):
    """手動で 2つの Hermite 多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認する関数"""
    # 係数の次数を比較
    if poly1.coef.shape[0] != poly2.coef.shape[0]:
        return False

    # ウィンドウ端点を比較
    if not np.array_equal(poly1.window, poly2.window):
        return False

    return True

# 異なるウィンドウを持つ Hermite 多項式を作成
poly1 = np.polynomial.hermite.Hermite([1, -2, 1], [-1, 1])
poly2 = np.polynomial.hermite.Hermite([-1, 2, -1], [0, 2])

# has_same_window_manual() 関数を使用して、2つの多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認
is_same_window = has_same_window_manual(poly1, poly2)
print(f"ウィンドウが一致: {is_same_window}")  # False を出力

この方法は、柔軟性と制御性に優れていますが、コードが冗長になる可能性があります。

カスタム関数

特定のニーズに合わせたカスタム関数を作成することもできます。

import numpy as np

def has_same_window_custom(poly1, poly2, tol=1e-6):
    """カスタムのしきい値を使用して 2つの Hermite 多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認する関数"""
    # 係数の次数を比較
    if poly1.coef.shape[0] != poly2.coef.shape[0]:
        return False

    # ウィンドウ端点を比較
    if not np.allclose(poly1.window, poly2.window, atol=tol):
        return False

    return True

# 異なるウィンドウを持つ Hermite 多項式を作成
poly1 = np.polynomial.hermite.Hermite([1, -2, 1], [-1, 1])
poly2 = np.polynomial.hermite.Hermite([-1, 2.00000001, -1], [0, 2])  # poly1 のウィンドウをわずかに変更

# has_same_window_custom() 関数を使用して、2つの多項式のウィンドウが一致しているかどうかを確認
is_same_window = has_same_window_custom(poly1, poly2, tol=1e-9)
print(f"ウィンドウが一致: {is_same_window}")  # False を出力

# しきい値を変更すると、結果が変わることを確認
is_same_window = has_same_window_custom(poly1, poly2, tol=1e-8)
print(f"ウィンドウが一致: {is_same_window}")  # True を出力

この方法は、has_samewindow() 関数のデフォルトの動作をカスタマイズしたい場合に役立ちます。

第三者ライブラリ

SymPy などのライブラリは、多項式操作の機能を提供しており、has_samewindow() 関数のような機能を自作できる可能性があります。