Pythonでデータ分析を効率化!NumPyの`numpy.genfromtxt()` 関数の使い方とサンプルコード


本記事では、numpy.genfromtxt() 関数の詳細な使用方法とオプションについて解説し、ファイル読み込みにおける応用例もいくつか紹介します。

numpy.genfromtxt() 関数の基本

numpy.genfromtxt() 関数は、以下の引数を取ります。

  • converters (dict, optional)
    列ごとの変換関数
  • filling_values (any, optional)
    欠損値に置き換える値
  • missing_values (str or list of str, optional)
    欠損値を表す文字列
  • usecols (int or list of int, optional)
    読み込む列のインデックス。デフォルトはすべて
  • skip_header (int, optional)
    スキップするヘッダー行数。デフォルトは 0
  • encoding (str, optional)
    ファイルのエンコーディング
  • names (bool or list of str, optional)
    • True の場合:最初の行を列名として使用する
    • リストの場合:指定された名前を列名として使用する
  • dtype (dtype, optional)
    返される配列のデータ型。デフォルトは float
  • delimiter (str, optional)
    データの区切り文字。デフォルトは空白
  • fname (str)
    読み込むファイルのパス

これらの引数を組み合わせることで、様々な形式のテキストファイルを柔軟に読み込むことができます。

numpy.genfromtxt() 関数の使い方

以下のコード例は、numpy.genfromtxt() 関数の基本的な使い方を示しています。

import numpy as np

# CSV ファイルを読み込み、2列目のデータのみを float 型の配列として取得
data = np.genfromtxt('data.csv', delimiter=',', usecols=1, dtype=float)

# 最初の行を列名として使用し、すべての列を float 型の配列として取得
data = np.genfromtxt('data.csv', names=True, dtype=float)

# 欠損値を NaN に置き換え、3列目のデータのみを int 型の配列として取得
data = np.genfromtxt('data.csv', delimiter='\t', missing_values='N/A',
                    usecols=2, filling_values=np.nan, dtype=int)

numpy.genfromtxt() 関数の応用例

numpy.genfromtxt() 関数は、様々なデータ分析タスクに役立ちます。以下に、いくつかの応用例を紹介します。

  • アンケート調査の結果を数値データに変換
  • ログファイルからパフォーマンス指標を抽出
  • TSV ファイルから株価データを解析
  • CSV ファイルからセンサーデータをロード

numpy.genfromtxt() 関数は、NumPyにおける強力なファイル入出力ツールです。基本的な使い方から高度なオプションまで、幅広い機能を備えています。テキストファイルを効率的に処理し、データ分析のワークフローを迅速化するために、ぜひ活用してみてください。



CSV ファイルから数値データを読み込む

import numpy as np

# CSV ファイルを読み込み、2列目のデータのみを float 型の配列として取得
data = np.genfromtxt('data.csv', delimiter=',', usecols=1, dtype=float)

print(data)

このコードを実行すると、以下のような出力が得られます。

[1.2, 3.4, 5.6, 7.8, 9.0]

TSV ファイルから文字列と数値データを混合して読み込む

この例では、TSV ファイル "data.tsv" から 3 つの列を読み込み、1 列目は文字列、2 列目は数値、3 列目は論理値として NumPy 配列に格納します。

import numpy as np

# TSV ファイルを読み込み、各列を適切なデータ型に変換して読み込む
data = np.genfromtxt('data.tsv', delimiter='\t', dtype=[str, float, bool])

print(data)
[['Alice', 3.4, True],
 ['Bob', 5.6, False],
 ['Charlie', 7.8, True]]

欠損値を処理する

この例では、CSV ファイル "data.csv" から 3 列のデータを読み込み、欠損値を NaN に置き換えます。

import numpy as np

# 欠損値を NaN に置き換え、すべての列を float 型の配列として取得
data = np.genfromtxt('data.csv', delimiter=',', missing_values='N/A',
                    filling_values=np.nan, dtype=float)

print(data)

このコードを実行すると、欠損値が NaN に置き換えられた新しい NumPy 配列が出力されます。

特定の行と列を選択する

この例では、CSV ファイル "data.csv" から最初の 3 行と最後の 2 列のデータを読み込みます。

import numpy as np

# 最初の 3 行と最後の 2 列のデータのみを読み込む
data = np.genfromtxt('data.csv', skip_header=1, usecols=[-2, -1],
                    nrows=3)

print(data)

このコードを実行すると、選択された行と列のデータのみを含む新しい NumPy 配列が出力されます。

この例では、CSV ファイル "data.csv" の最初の行を列名として使用し、各列を適切なデータ型に変換して読み込みます。

import numpy as np

# 最初の行を列名として使用し、各列を適切なデータ型に変換して読み込む
data = np.genfromtxt('data.csv', names=True, dtype=['str', float, bool])

print(data['Age'])

このコードを実行すると、"Age" 列のデータのみを含む新しい NumPy 配列が出力されます。

  • NumPy の最新バージョンを使用していることを確認してください。
  • ファイルパスやデータ形式は、ご自身の環境に合わせて変更してください。
  • 上記のコード例はあくまでも例であり、実際のデータセットや目的に合わせて調整する必要があります。


numpy.loadtxt()

  • 欠点:
    • numpy.genfromtxt() ほど柔軟ではない
    • 複雑なデータ形式には対応していない
    • ヘッダー行やコメント行の処理が難しい
  • 利点:
    • シンプルな構文で使いやすい
    • メモリ使用量が少なく、処理速度が速い
import numpy as np

# CSV ファイルを読み込み、すべての列を float 型の配列として取得
data = np.loadtxt('data.csv', delimiter=',', dtype=float)

print(data)

pandas

  • 欠点:
    • numpy よりもメモリ使用量が多くなる場合がある
    • 処理速度が遅くなる場合がある
  • 利点:
    • データ分析に特化したライブラリで、データ操作に便利な機能が豊富
    • 欠損値処理や列名へのアクセスなど、numpy.genfromtxt() よりも柔軟な処理が可能
import pandas as pd

# CSV ファイルを読み込み、DataFrame として取得
data = pd.read_csv('data.csv')

# 特定の列のデータのみを抽出
data = data[['col1', 'col2']]

print(data)
  • 欠点:
    • 開発とテストに時間がかかる
    • コードが読みづらくなる場合がある
  • 利点:
    • 特定のニーズに合わせた柔軟な処理が可能
    • 複雑なデータ形式にも対応できる
def read_data(filename):
    # ファイルを読み込み、データ処理を行うカスタムロジック
    ...

    # NumPy 配列を返す
    return data

# カスタム関数を使用してデータを読み込む
data = read_data('data.csv')

print(data)
  • xml.etree.ElementTree (XML ファイルの解析)
  • csv (CSV ファイルの読み書き)
  • xlrd (Excel ファイルの読み込み)