NumPy Packaging の高度なテクニック: distutils.exec_command.get_pythonexe() の活用例
- NumPyのインストールスクリプトの実行: NumPyのインストールスクリプトは、distutils.exec_command.get_pythonexe()を使用して、正しいPythonインタープリタを使用して必要なコマンドを実行します。
- NumPy拡張モジュールのビルド: NumPy拡張モジュールは、C言語で書かれており、Pythonから呼び出すことができます。distutils.exec_command.get_pythonexe()を使用して、正しいPythonインタープリタを使用してコンパイラやリンカなどのツールを呼び出し、拡張モジュールをビルドします。
- 例:
- 戻り値: 成功した場合、現在のPythonインタープリタのフルパスを文字列として返します。失敗した場合、
OSError例外をスローします。 - 引数: この関数は引数を取らず、現在実行されているPythonインタープリタのフルパスを返します。
import numpy.distutils.exec_command
python_exe = numpy.distutils.exec_command.get_pythonexe()
print(f"現在のPythonインタープリタ: {python_exe}")
- distutils.exec_command.get_pythonexe() は、Windows、macOS、Linuxを含む幅広いプラットフォームでサポートされています。
- distutils.exec_command.get_pythonexe() は、NumPy 1.10.0 以降で使用できます。それ以前のバージョンのNumPyでは、
site.getsitepackages()などの他の方法を使用してPythonインタープリタのパスを取得する必要がありました。
例1: NumPy インストールスクリプト
この例では、distutils.exec_command.get_pythonexe()を使用して、正しいPythonインタープリタを使用してNumPyをインストールします。
import numpy.distutils.exec_command
import os
python_exe = numpy.distutils.exec_command.get_pythonexe()
# Pythonインタープリタを使用して setup.py を実行
os.system(f"{python_exe} setup.py install")
import numpy.distutils.exec_command
import os
python_exe = numpy.distutils.exec_command.get_pythonexe()
# Pythonインタープリタを使用して拡張モジュールのビルドコマンドを実行
os.system(f"{python_exe} setup.py build_ext")
- これらの例は、基本的な使用方法を示すのみです。実際の状況では、より複雑なコードが必要になる場合があります。
sys.executable
最も簡単な代替方法は、sys.executable モジュールを使用することです。これは、現在実行されているPythonスクリプトのフルパスを返します。
import sys
python_exe = sys.executable
print(f"現在のPythonインタープリタ: {python_exe}")
os.path.realpath
os.path.realpath 関数を使用して、sys.executable のシンボリックリンクを解決することもできます。
import os
import sys
python_exe = os.path.realpath(sys.executable)
print(f"現在のPythonインタープリタ: {python_exe}")
platform.python_path
platform モジュールを使用すると、現在のPythonインタープリタのパスを含む、さまざまなプラットフォーム情報にアクセスできます。
import platform
python_exe = platform.python_path()
print(f"現在のPythonインタープリタ: {python_exe}")
subprocess.check_output
subprocess モジュールを使用して、python -c "import sys; print(sys.executable)" などのコマンドを実行し、Pythonインタープリタのパスを取得することもできます。
import subprocess
python_exe = subprocess.check_output(["python", "-c", "import sys; print(sys.executable)"])
print(f"現在のPythonインタープリタ: {python_exe.decode('utf-8').strip()}")
注意点:
- 複雑な状況では、
distutils.exec_command.get_pythonexe()を使用する方が安全な場合があります。 - 特に、Windows環境では、
sys.executableが正しいPythonインタープリタのパスを指していない場合があります。 - 上記の代替方法はすべて、
distutils.exec_command.get_pythonexe()と同じ動作を保証するわけではありません。