NumPy C-APIでメモリレイアウトを操る:int PyArray_DescrAlignConverter2関数徹底解説


関数引数

  • out: 新しい型記述子格納用のポインタ
  • align: 希望するアライメント要件。有効な値は NPY_ALIGN_NONENPY_ALIGN_INT, NPY_ALIGN_WORDNPY_ALIGN_DOUBLE, NPY_ALIGN_ALL です。
  • obj: 型記述子または型名を表すPythonオブジェクト

戻り値

成功した場合、PyArray_DescrAlignConverter2()0 を返します。失敗した場合、-1 を返し、PyErr_SetString() を介してエラー情報を設定します。

詳細

  • 新しい型記述子は、PyArray_Free() 関数を使用して解放する必要があります。
  • PyArray_DescrAlignConverter2() は、既存の型記述子に基づいて新しい型記述子を作成するため、型記述子の継承メカニズムを理解することが重要です。
  • アライメント要件は、NumPy配列の要素がメモリ内にどのように配置されるかを決定します。
  • 型記述子は、NumPy配列のデータ型、サイズ、バイトオーダーなどを定義する構造体です。
#include <numpy/arrayobject.h>

int main() {
  // float64型記述子を取得
  PyArray_Descr *descr = PyArray_DescrFromType(NPY_FLOAT64);

  // 8バイト境界でアライメントされた新しい型記述子を作成
  PyArray_Descr *new_descr = PyArray_DescrAlignConverter2(descr, NPY_ALIGN_DOUBLE, NULL);
  if (new_descr == NULL) {
    PyErr_Print();
    return -1;
  }

  // 新しい型記述子を使用する
  // ...

  // 新しい型記述子を解放
  PyArray_Free(new_descr);

  return 0;
}
  • PyArray_DescrAlignConverter2() は NumPy 1.7 以降で利用可能です。


#include <numpy/arrayobject.h>

int main() {
  // float64型記述子を取得
  PyArray_Descr *descr = PyArray_DescrFromType(NPY_FLOAT64);

  // 8バイト境界でアライメントされた新しい型記述子を作成
  PyArray_Descr *new_descr = PyArray_DescrAlignConverter2(descr, NPY_ALIGN_DOUBLE, NULL);
  if (new_descr == NULL) {
    PyErr_Print();
    return -1;
  }

  // 新しい型記述子の情報を出力
  printf("新しい型記述子の名前: %s\n", new_descr->name);
  printf("新しい型記述子の型: %d\n", new_descr->type);
  printf("新しい型記述子のサイズ: %d\n", new_descr->elsize);
  printf("新しい型記述子のバイトオーダー: %d\n", new_descr->byteorder);

  // 新しい型記述子を解放
  PyArray_Free(new_descr);

  return 0;
}

コード解説

  1. PyArray_DescrFromType() 関数を使用して、float64 型記述子を取得します。
  2. PyArray_DescrAlignConverter2() 関数を使用して、8バイト境界でアライメントされた新しい型記述子を作成します。
  3. 新しい型記述子の名前、型、サイズ、バイトオーダーを printf() 関数を使用して出力します。
  4. PyArray_Free() 関数を使用して、新しい型記述子を解放します。
新しい型記述子の名前: float64
新しい型記述子の型: NPY_FLOAT64
新しい型記述子のサイズ: 8
新しい型記述子のバイトオーダー: NPY_NATIVE
  • NumPy C-API は複雑なライブラリであるため、使用前に詳細なドキュメントを参照することをお勧めします。
  • 実際の使用例では、型記述子とアライメント要件を状況に応じて調整する必要があります。
  • このコードは、int PyArray_DescrAlignConverter2() 関数の基本的な使用方法を示すものです。


PyArray_DescrFromType() 関数と PyArray_DescrSetAlignment() 関数の組み合わせ

  • PyArray_DescrSetAlignment() 関数を使用して、型記述子のアライメント要件を設定します。
  • PyArray_DescrFromType() 関数を使用して、必要な型記述子を作成します。

この方法は、より細かい制御が必要な場合に役立ちます。


#include <numpy/arrayobject.h>

int main() {
  // float64型記述子を取得
  PyArray_Descr *descr = PyArray_DescrFromType(NPY_FLOAT64);

  // 新しい型記述子のアライメントを16バイト境界に設定
  PyArray_DescrSetAlignment(descr, NPY_ALIGN_PAGE);

  // 新しい型記述子の情報を出力
  printf("新しい型記述子の名前: %s\n", descr->name);
  printf("新しい型記述子の型: %d\n", descr->type);
  printf("新しい型記述子のサイズ: %d\n", descr->elsize);
  printf("新しい型記述子のバイトオーダー: %d\n", descr->byteorder);

  // 新しい型記述子を解放
  PyArray_Free(descr);

  return 0;
}

PyArray_NewDescr() 関数

  • 型記述子の型、サイズ、バイトオーダー、アライメント要件などの属性を個別に設定します。
  • PyArray_NewDescr() 関数を使用して、新しい型記述子をゼロから作成します。

この方法は、高度なカスタマイズが必要な場合に役立ちます。


#include <numpy/arrayobject.h>

int main() {
  // 新しい型記述子を作成
  PyArray_Descr *descr = PyArray_NewDescr();

  // 型を float64 に設定
  descr->type = NPY_FLOAT64;

  // サイズを 8 バイトに設定
  descr->elsize = 8;

  // バイトオーダーをネイティブに設定
  descr->byteorder = NPY_NATIVE;

  // アライメントを 16 バイト境界に設定
  descr->alignment = NPY_ALIGN_PAGE;

  // 新しい型記述子の情報を出力
  printf("新しい型記述子の名前: %s\n", descr->name);
  printf("新しい型記述子の型: %d\n", descr->type);
  printf("新しい型記述子のサイズ: %d\n", descr->elsize);
  printf("新しい型記述子のバイトオーダー: %d\n", descr->byteorder);

  // 新しい型記述子を解放
  PyArray_Free(descr);

  return 0;
}

сторонライブラリの使用

  • scikit-imagedask などのライブラリには、NumPy配列のメモリレイアウトとデータ型を制御するための独自の関数やツールが含まれている場合があります。

これらのライブラリは、NumPy C-APIよりも使いやすく、特定のユースケースに最適化されている場合があります。