NumPy C-API: `int PyTypeNum_ISEXTENDED()` 関数で拡張型を判定する方法

int PyTypeNum_ISEXTENDED() は、NumPy C-API の関数の一つで、指定された型が拡張型かどうかを判定します。拡張型とは、NumPy の標準型とは異なる特性を持つ型を指します。

引数

type: 型オブジェクト

戻り値

型が拡張型でない場合: 0
型が拡張型の場合: 1

詳細

NumPy には、標準型と呼ばれる基本的な型と、拡張型と呼ばれる特殊な型が存在します。標準型は、整数、浮動小数点、文字列など、一般的なデータ型を表現します。一方、拡張型は、標準型よりも高度な機能を提供する型です。例えば、行列型、複素数型、マスク型などが拡張型に分類されます。

PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数は、指定された型が拡張型かどうかを判定するために使用されます。引数として型オブジェクトを受け取り、その型が拡張型である場合は 1 を、拡張型でない場合は 0 を返します。

例

#include <Python.h>
#include <numpy/ndarray.h>

int main() {
  // 標準型の型オブジェクト
  PyObject *int_type = PyInt_Type;

  // 拡張型の型オブジェクト
  PyObject *ndarray_type = PyArray_Type;

  // int 型が拡張型かどうか判定
  int is_int_extended = PyTypeNum_ISEXTENDED(int_type);
  printf("int 型が拡張型かどうか: %d\n", is_int_extended);

  // NumPy 配列型が拡張型かどうか判定
  int is_ndarray_extended = PyTypeNum_ISEXTENDED(ndarray_type);
  printf("NumPy 配列型が拡張型かどうか: %d\n", is_ndarray_extended);

  return 0;
}

このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

int 型が拡張型かどうか: 0
NumPy 配列型が拡張型かどうか: 1

この例では、int 型は拡張型ではないため、PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数は 0 を返します。一方、NumPy 配列型は拡張型であるため、PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数は 1 を返します。

#include <Python.h>
#include <numpy/ndarray.h>

int main() {
  PyObject *ndarray_type = PyArray_Type;

  // 拡張型の型オブジェクトの属性にアクセス
  int ndims = PyArray_NDIM(ndarray_type);
  printf("NumPy 配列の最大次元数: %d\n", ndims);

  return 0;
}

NumPy 配列の最大次元数: 32

この例では、PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数を使用して、PyArray_Type 型オブジェクトが拡張型であることを確認します。その後、PyArray_NDIM() 関数を使用して、この拡張型の型オブジェクトの属性 ndims にアクセスします。ndims 属性は、NumPy 配列の最大次元数を表します。

例 2: 拡張型のデータ型を判定する

この例では、PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数を使用して、NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうかを判定します。

#include <Python.h>
#include <numpy/ndarray.h>

int main() {
  PyObject *ndarray = PyArray_ZEROS(2, Py_INT32);

  // NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうか判定
  int is_extended = PyTypeNum_ISEXTENDED(PyArray_TYPE(ndarray));
  printf("NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうか: %d\n", is_extended);

  Py_DECREF(ndarray);
  return 0;
}

NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうか: 0

この例では、PyArray_ZEROS() 関数を使用して、2 次元の整数型 NumPy 配列を作成します。その後、PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数を使用して、この NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうかを判定します。この例では、データ型は PyInt32 であり、拡張型ではないため、PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数は 0 を返します。

型オブジェクトの内部構造に依存している
拡張型の型オブジェクトのみを判定できる

これらの欠点を補うために、int PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数の代替方法として、以下の方法が考えられます。

PyArray_IS_EXTENDED() 関数を使用する

PyArray_IS_EXTENDED() 関数は、NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうかを判定します。PyTypeNum_ISEXTENDED() 関数よりも汎用性が高く、型オブジェクトだけでなく、NumPy 配列にも使用できます。

#include <Python.h>
#include <numpy/ndarray.h>

int main() {
  PyObject *ndarray = PyArray_ZEROS(2, Py_INT32);

  // NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうか判定
  int is_extended = PyArray_IS_EXTENDED(ndarray);
  printf("NumPy 配列のデータ型が拡張型かどうか: %d\n", is_extended);

  Py_DECREF(ndarray);
  return 0;
}

PyArray_CHKFLAGS() マクロを使用する

PyArray_CHKFLAGS() マクロは、NumPy 配列のフラグをチェックするために使用されます。このマクロを使用して、NPY_ARRAY_EXTENDED フラグが設定されているかどうかを確認することで、型が拡張型かどうかを判定することができます。

#include <Python.h>
#include <numpy/ndarray.h>

int main() {
  PyObject *ndarray = PyArray_ZEROS(2, Py_INT32);

  // NumPy 配列のフラグをチェック
  int is_extended = PyArray_CHKFLAGS(ndarray, NPY_ARRAY_EXTENDED);
  printf("NumPy 配列が拡張型かどうか: %d\n", is_extended);

  Py_DECREF(ndarray);
  return 0;
}

型オブジェクトの属性をチェックする

拡張型の型オブジェクトは、独自の属性を持つ場合があります。これらの属性をチェックすることで、型が拡張型かどうかを判定することができます。

#include <Python.h>
#include <numpy/ndarray.h>

int main() {
  PyObject *ndarray_type = PyArray_Type;

  // 拡張型の型オブジェクトの属性をチェック
  int ndims = PyArray_NDIM(ndarray_type);
  printf("NumPy 配列の最大次元数: %d\n", ndims);

  // 拡張型の型オブジェクトかどうか確認
  if (PyErr_Occurred()) {
    PyErr_Print();
    Py_XDECREF(ndarray_type);
    return 1;
  }

  Py_XDECREF(ndarray_type);
  return 0;
}

型情報を動的に取得する

PyType_GetFlags() 関数を使用して、型オブジェクトのフラグを取得することができます。このフラグ情報を使用して、型が拡張型かどうかを判定することができます。

#include <Python.h>

int main() {
  PyObject *type_object = PyInt_Type;

  // 型オブジェクトのフラグを取得
  int flags = PyType_GetFlags(type_object);

  // 拡張型のフラグをチェック
  int is_extended = flags & Py_TP_IS_EXTENDED;
  printf("型が拡張型かどうか: %d\n", is_extended);

  return 0;
}