Webサイトセキュリティ強化! HTTPヘッダーにおけるCross-Origin-Opener-Policy (COOP)の仕組みと実装


  • 閲覧コンテキストグループを共有するページを制限する。
  • サードパーティ製スクリプトが、トップレベルウィンドウを操作することを許可する。
  • 特定のオリジンからのページが、トップレベルウィンドウを開いたり、新しいタブを作成したりすることを許可する。

COOP ヘッダーの値は、以下のいずれかになります。

  • strict-origin-when-cross-origin: サードパーティ製スクリプトが、トップレベルウィンドウを操作することを許可しません。
  • unsafe-allow-popups: どのオリジンからのページでも、ポップアップウィンドウや新しいタブを開くことができます。
  • same-origin: 同じオリジンからのページのみが、閲覧コンテキストグループを共有できます。

COOP ヘッダーの例

Cross-Origin-Opener-Policy: same-origin

この例では、同じオリジンからのページのみが、閲覧コンテキストグループを共有できます。

COOP の実装

COOP は、比較的新しいヘッダーであり、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。古いブラウザでは、COOP ヘッダーを無視する可能性があります。

COOP を実装するには、Web サーバーで適切なヘッダーを設定する必要があります。また、JavaScript で window.opener プロパティを使用して、COOP ポリシーを確認することもできます。

COOP の利点

  • プライバシー保護: COOP を使用して、サードパーティ製スクリプトがユーザーの閲覧履歴を追跡することを防ぐことができます。
  • クリックジャッキング攻撃の防止: COOP は、ユーザーが意図せずにポップアップウィンドウや新しいタブを開くことを防ぐのに役立ちます。
  • セキュリティ強化: COOP を使用して、悪意のある Web サイトがユーザーのブラウザを制御することを防ぐことができます。
  • 破損の可能性: COOP ヘッダーが誤って設定されている場合、Web サイトが正常に動作しなくなる可能性があります。
  • 複雑性: COOP の実装は、複雑になる可能性があります。
  • 互換性: COOP はすべてのブラウザでサポートされているわけではありません。


サーバー側 (例:Apache)

Header always set Cross-Origin-Opener-Policy "same-origin"

このコードは、Apache Web サーバーで Cross-Origin-Opener-Policy ヘッダーをすべてのレスポンスに設定します。

クライアント側 (JavaScript)

window.addEventListener('beforeunload', function(event) {
  if (window.opener && window.opener !== window) {
    if (!window.opener.opener) {
      event.preventDefault();
      alert('このページは新しいウィンドウで開けません。');
    }
  }
});

このコードは、JavaScript で window.opener プロパティを使用して、COOP ポリシーを確認します。ユーザーが新しいウィンドウでページを開こうとした場合、window.opener プロパティが null でないことを確認します。window.opener プロパティが null の場合、COOP ポリシーによって新しいウィンドウが開くのを許可されていないため、イベントをキャンセルして警告を表示します。



Web サーバーの設定

  • サーバーの設定方法の詳細については、Web サーバーのドキュメントを参照してください。
  • 多くの Web サーバーでは、構成ファイルを使用して COOP ヘッダーを設定することができます。Apache の場合は httpd.conf ファイル、Nginx の場合は nginx.conf ファイルなどがあります。

.htaccess ファイルの使用

  • .htaccess ファイルを作成するには、次の行を追加します。
  • .htaccess ファイルは、ディレクトリレベルで COOP ヘッダーを設定するために使用されます。
  • Apache を使用している場合は、 .htaccess ファイルを使用して COOP ヘッダーを設定することができます。
Header always set Cross-Origin-Opener-Policy "same-origin"

JavaScript を使用

  • ただし、JavaScript を無効にしているユーザーには効果がありません。
  • この方法は、サーバー側アクセス権がない場合に役立ちます。
  • これを行うには、 window.opener.postMessage() メソッドを使用します。
  • JavaScript を使用して、クライアント側で COOP ヘッダーを設定することができます。
  • これを行うには、次の行を追加します。
  • HTML の <meta> タグを使用して、COOP ヘッダーを設定することができます。
<meta http-equiv="Cross-Origin-Opener-Policy" content="same-origin">
  • この方法は、古いブラウザではサポートされていない場合があります。
  • COOP ヘッダーは、セキュリティを強化するのに役立つツールですが、他のセキュリティ対策と組み合わせて使用する必要があります。
  • COOP ヘッダーが誤って設定されている場合、Web サイトが正常に動作しなくなる可能性があります。
  • COOP ヘッダーは、比較的新しいヘッダーであり、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。古いブラウザでは、COOP ヘッダーを無視する可能性があります。