HTMX: historyRestore イベントを徹底解説！ 〜詳細な解説とサンプルコード付き〜

htmx:historyRestore イベントは、HTMXがブラウザの履歴からページ遷移を復元した際に発生するイベントです。このイベントは、ページ遷移に伴うDOMの変更を監視したり、履歴操作に合わせた処理を実行したりするために使用できます。

イベントオブジェクト

htmx:historyRestore イベントオブジェクトには、以下のプロパティが含まれています。

• detail.target: 復元されたページ要素
• detail.state: 復元された履歴ステート
• detail.url: 復元されたURL

イベントの利用例

• ユーザーインタラクションに応じて履歴操作を制御する
• 履歴操作に応じてデータの再読み込みを行う
• ページ遷移後のDOMの状態を初期化する

例

<div hx-target="#content" hx-swap hx-history>
  <h1>ページコンテンツ</h1>
  <p>このページは履歴から復元されました。</p>
</div>

<script>
  document.addEventListener('htmx:historyRestore', (event) => {
    // 復元されたURLを取得
    const url = event.detail.url;
    console.log(`URL: ${url}`);

    // 復元されたページ要素を取得
    const target = event.detail.target;
    console.log(`Target: ${target}`);

    // 復元された履歴ステートを取得
    const state = event.detail.state;
    console.log(`State: ${state}`);
  });
</script>

• htmx:historyRestore イベントは、ページ遷移が完了した後に発生します。そのため、イベントハンドラ内でページ遷移を阻止することはできません。
• htmx:historyRestore イベントは、ブラウザの履歴操作によってのみ発生します。JavaScriptによるプログラム的な履歴操作では発生しません。

---

<form hx-target="#form" hx-swap hx-history>
  <label for="name">名前:</label>
  <input type="text" id="name" name="name">

  <button type="submit">送信</button>
</form>

<script>
  document.addEventListener('htmx:historyRestore', (event) => {
    // フォーム要素を取得
    const form = document.querySelector('#form');

    // 入力欄をクリアする
    form.querySelectorAll('input[type="text"]').forEach((input) => {
      input.value = '';
    });
  });
</script>

例2：履歴操作に応じてデータの再読み込みを行う

この例では、htmx:historyRestore イベントを使用して、履歴操作に応じてAPIからデータを取得し、ページコンテンツを更新します。

<div hx-target="#content" hx-swap hx-history>
  <h1>ページコンテンツ</h1>
  <ul id="data"></ul>
</div>

<script>
  document.addEventListener('htmx:historyRestore', (event) => {
    // 復元されたURLを取得
    const url = event.detail.url;

    // URLに基づいてAPIエンドポイントを生成する
    const apiUrl = `https://example.com/api/data?url=${url}`;

    // APIからデータを取得する
    fetch(apiUrl)
      .then((response) => response.json())
      .then((data) => {
        // 取得したデータをページコンテンツに反映する
        const dataList = document.getElementById('data');
        dataList.innerHTML = '';
        data.forEach((item) => {
          const listItem = document.createElement('li');
          listItem.textContent = item.name;
          dataList.appendChild(listItem);
        });
      });
  });
</script>

例3：ユーザーインタラクションに応じて履歴操作を制御する

この例では、htmx:historyRestore イベントを使用して、ユーザーがページ遷移前に確認ダイアログを表示します。

<div hx-target="#content" hx-swap hx-history>
  <h1>ページコンテンツ</h1>
  <button id="back-button">戻る</button>
</div>

<script>
  document.addEventListener('htmx:historyRestore', (event) => {
    // 確認ダイアログを表示する
    if (confirm('このページを離れますか？')) {
      // ユーザーが「OK」を選択した場合、ページ遷移を許可する
    } else {
      // ユーザーが「キャンセル」を選択した場合、ページ遷移を阻止する
      event.preventDefault();
    }
  });

  document.getElementById('back-button').addEventListener('click', () => {
    history.back();
  });
</script>

---

htmx:historyRestore イベントの代替方法としては、以下の方法があります。

popstate イベントを使用する

popstate イベントは、ブラウザの履歴が変更された際に発生するイベントです。このイベントを使用して、履歴操作を検知し、それに応じた処理を実行することができます。

window.addEventListener('popstate', (event) => {
  // 履歴操作を検知
  console.log('履歴が変更されました。');

  // 履歴操作に応じて処理を実行
  // ...
});

History API を使用する

History API は、JavaScriptからブラウザの履歴を操作するためのAPIです。このAPIを使用して、履歴操作を検知したり、履歴エントリを作成したりすることができます。

window.addEventListener('popstate', (event) => {
  // 履歴操作を検知
  console.log('履歴が変更されました。');

  // 履歴操作に応じて処理を実行
  // ...

  // 履歴エントリを取得
  const historyState = event.state;
  if (historyState) {
    console.log('履歴エントリ:', historyState);
  }
});

// 履歴エントリを作成
history.pushState({ data: 'some data' }, 'New Title', '/new-page');

カスタムイベントを使用する

カスタムイベントを使用して、履歴操作を検知し、それに応じた処理を実行することもできます。

// 履歴操作を検知するためのカスタムイベントを作成
const historyChangeEvent = new CustomEvent('historyChange');

// ブラウザの履歴が変更された際にイベントを発行
window.addEventListener('popstate', () => {
  document.dispatchEvent(historyChangeEvent);
});

// カスタムイベントのリスナーを追加
document.addEventListener('historyChange', (event) => {
  // 履歴操作に応じて処理を実行
  // ...
});

注意点

これらの代替方法は、htmx:historyRestore イベントよりも柔軟性が高いですが、複雑さも増します。

htmx:historyRestore イベントは、ブラウザの履歴操作によってのみ発生するイベントです。代替方法としては、popstate イベント、History API、カスタムイベントを使用することができます。