Python でサクッと実現! Django admin の readonly_fields で読み取り専用フィールドを作成
admin.ModelAdmin.readonly_fields
は、Django 管理画面において、特定のモデルフィールドを編集不可な読み取り専用フィールドとして表示するための設定項目です。この設定により、ユーザーは該当フィールドの値を変更することができなくなり、情報参照のみが可能となります。
使用方法
admin.ModelAdmin.readonly_fields
は、ModelAdmin クラス内にリストとして定義します。リスト内に含める要素は以下のいずれかとなります。
- カラム名を返す callable
- モデルフィールド名 (文字列)
例:
from django.contrib import admin
from myapp.models import MyModel
class MyModelAdmin(admin.ModelAdmin):
readonly_fields = ['field1', 'field2'] # フィールド 'field1' と 'field2' を読み取り専用に設定
詳細
get_readonly_fields
メソッドをオーバーライドすることで、動的に読み取り専用フィールドを制御することができます。- 読み取り専用フィールドは、
save_model
メソッド内で変更することはできません。 - 読み取り専用フィールドは、フォームやリスト表示でグレーアウト表示されます。
admin.ModelAdmin.readonly_fields
は、add
とchange
ビューの両方で適用されます。
利点
- 計算結果や外部ソースから取得したデータなど、編集不要な情報を表示するのに適しています。
- 入力フォームを簡潔にすることができます。
- ユーザーが誤って重要なデータを変更してしまうのを防ぐことができます。
- 重要なデータの保護には、適切な権限設定やロジック実装を組み合わせる必要があります。
- 読み取り専用フィールドは、あくまで視覚的な制限であり、悪意のあるユーザーがコードを改変することで変更できてしまう可能性があります。
- カスタム管理画面を作成することで、より高度なカスタマイズが可能となります。
admin.ModelAdmin.readonly_fields
と併用して、fields
やfieldsets
オプションを使用して、フォームレイアウトを調整することができます。
サンプル 1:基本的な使用方法
from django.contrib import admin
from myapp.models import MyModel
class MyModelAdmin(admin.ModelAdmin):
readonly_fields = ['field1', 'field2'] # フィールド 'field1' と 'field2' を読み取り専用に設定
サンプル 2:カラム名を返す callable を使用する
この例では、モデルインスタンスに基づいて、動的に読み取り専用フィールドを制御する callable を定義します。
from django.contrib import admin
from myapp.models import MyModel
def is_readonly(instance):
return instance.status == 'approved' # 'approved' ステータスのインスタンスのみ読み取り専用
class MyModelAdmin(admin.ModelAdmin):
readonly_fields = [is_readonly] # callable を使用して読み取り専用フィールドを制御
サンプル 3:get_readonly_fields
メソッドをオーバーライドする
この例では、get_readonly_fields
メソッドをオーバーライドすることで、より複雑な条件に基づいて読み取り専用フィールドを制御します。
from django.contrib import admin
from myapp.models import MyModel
class MyModelAdmin(admin.ModelAdmin):
def get_readonly_fields(self, request, obj=None):
readonly_fields = ['field1', 'field2'] # ベースの読み取り専用フィールド
if obj:
if obj.status == 'approved':
readonly_fields.append('field3') # 'approved' ステータスなら 'field3' も読み取り専用
return readonly_fields
この例では、admin.site.register
デコレータを使用して、ModelAdmin クラスを登録します。
from django.contrib import admin
from myapp.models import MyModel
@admin.register(MyModel)
class MyModelAdmin(admin.ModelAdmin):
readonly_fields = ['field1', 'field2']
- より複雑なロジックが必要な場合は、カスタムロジックを実装することができます。
- 実際の使用例では、モデルや管理画面の設定に合わせて、適切な方法を選択してください。
Django の admin.ModelAdmin.readonly_fields
は、モデルフィールドを編集不可な読み取り専用フィールドとして設定するための便利な機能ですが、状況によっては代替手段が必要となる場合があります。以下に、いくつかの代替方法とその利点と欠点をご紹介します。
モデルフィールドの editable 属性を設定する
モデルフィールドの editable
属性を False
に設定することで、そのフィールドを編集不可にすることができます。これは、シンプルでわかりやすい方法ですが、管理画面でのみ適用されるという制限があります。
from django.db import models
class MyModel(models.Model):
field1 = models.CharField(max_length=255)
field2 = models.IntegerField(editable=False) # フィールド 'field2' を編集不可に設定
利点
- コード変更が最小限で済む
- シンプルでわかりやすい
欠点
- 複雑な条件に基づいて読み取り専用を制御できない
- 管理画面でのみ適用される
カスタムフォームを使用する
カスタムフォームを作成し、readonly
属性を使用して個々のフィールドを編集不可にすることができます。この方法は、より柔軟な制御が可能ですが、複雑さも増します。
from django import forms
from myapp.models import MyModel
class MyModelForm(forms.ModelForm):
def __init__(self, *args, **kwargs):
super().__init__(*args, **kwargs)
self.fields['field2'].widget = forms.TextInput(attrs={'readonly': True}) # フィールド 'field2' を編集不可に設定
class MyModelAdmin(admin.ModelAdmin):
form = MyModelForm # カスタムフォームを指定
利点
- 個々のフィールドに対して個別設定が可能
- 柔軟な制御が可能
欠点
- 複雑さが増す
- コード量が増える
JavaScript を使用する
JavaScript を使用して、クライアント側で個々のフィールドを編集不可にすることができます。この方法は、非同期処理やアニメーションなど、より高度な機能を実現できますが、メンテナンスが難しくなる可能性があります。
$(document).ready(function() {
$('input[name="field2"]').attr('readonly', true); // フィールド 'field2' を編集不可に設定
});
利点
- 非同期処理やアニメーションなど、高度な機能を実現できる
欠点
- ユーザーが JavaScript を無効にしている場合に動作しない
- メンテナンスが難しい
ロールベースアクセス制御 (RBAC) を使用する
RBAC システムを使用して、ユーザーごとに編集可能なフィールドを制御することができます。この方法は、よりきめ細かなアクセス制御が可能ですが、設定と管理が複雑になります。
利点
- よりきめ細かなアクセス制御が可能
欠点
- 設定と管理が複雑
admin.ModelAdmin.readonly_fields
は、多くの場合において十分な機能を提供しますが、より複雑な要件の場合は、代替手段を検討する必要があります。それぞれの方法の利点と欠点を理解し、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。
- 具体的な代替方法は、個々の要件によって異なります。
- 上記以外にも、状況に応じて様々な代替方法が考えられます。