std::mbsrtowcs関数の代替方法とそれぞれのメリット・デメリット
std::mbsrtowcs
関数は、マルチバイト文字列をワイド文字列に変換するために使用されます。マルチバイト文字列とは、1 つ以上のバイトで構成される文字列であり、ワイド文字列とは、1 つの文字が 2 バイト以上で構成される文字列です。
構文
size_t std::mbsrtowcs(
wchar_t* dest,
const char* src,
size_t n,
std::mbstate_t* ps
);
引数
ps
: マルチバイト文字列の変換状態を格納するオブジェクトへのポインタn
:dest
バッファに格納できるワイド文字の最大数src
: マルチバイト文字列のポインタdest
: ワイド文字列の格納先となるバッファへのポインタ
戻り値
dest
バッファが小さすぎる場合は、n
- マルチバイト文字列の終端に到達した場合またはエラーが発生した場合は、0
- 成功した場合は、変換されたワイド文字の数
詳細
std::mbsrtowcs
関数は、src
ポインタが指すマルチバイト文字列を dest
ポインタが指すワイド文字列に変換します。変換は、ps
ポインタが指すオブジェクトに格納されているマルチバイト文字列の変換状態に基づいて行われます。
std::mbsrtowcs
関数は、以下の場合に 0 を返します。
dest
バッファが小さすぎる- マルチバイト文字列の変換状態が不正である
- マルチバイト文字列の終端に到達した
- マルチバイト文字列が空である
例
#include <iostream>
int main() {
const char* src = "こんにちは";
wchar_t dest[10];
std::mbstate_t ps;
size_t n = std::mbsrtowcs(dest, src, sizeof(dest) / sizeof(wchar_t), &ps);
if (n == 0) {
std::cout << "エラーが発生しました" << std::endl;
} else {
for (size_t i = 0; i < n; ++i) {
std::cout << dest[i];
}
std::cout << std::endl;
}
return 0;
}
この例では、"こんにちは" というマルチバイト文字列をワイド文字列に変換し、ワイド文字列をコンソールに出力します。
std::mbsrtowcs
関数は、マルチバイト文字列の変換状態を保持するために std::mbstate_t
オブジェクトを使用します。std::mbstate_t
オブジェクトはスレッドセーフではないため、std::mbsrtowcs
関数は複数のスレッドから同時に呼び出すことはできません。
マルチバイト文字列とワイド文字列の変換に関する詳細は、以下のリソースを参照してください。
std::mbsrtowcs
関数は、マルチバイト文字列をワイド文字列に変換するために使用されます。この関数は、マルチバイト文字列とワイド文字列の変換を行う際に役立ちます。
#include <iostream>
int main() {
const char* src = "こんにちは";
wchar_t dest[10];
std::mbstate_t ps;
size_t n = std::mbsrtowcs(dest, src, sizeof(dest) / sizeof(wchar_t), &ps);
if (n == 0) {
std::cout << "エラーが発生しました" << std::endl;
} else {
for (size_t i = 0; i < n; ++i) {
std::cout << dest[i];
}
std::cout << std::endl;
}
return 0;
}
例 2: マルチバイト文字列の一部をワイド文字列に変換する
#include <iostream>
int main() {
const char* src = "こんにちは世界";
wchar_t dest[10];
std::mbstate_t ps;
size_t n = std::mbsrtowcs(dest, src, 5, &ps);
if (n == 0) {
std::cout << "エラーが発生しました" << std::endl;
} else {
for (size_t i = 0; i < n; ++i) {
std::cout << dest[i];
}
std::cout << std::endl;
}
return 0;
}
#include <iostream>
int main() {
const char* src = "こんにちは世界";
wchar_t dest[20];
std::mbstate_t ps;
size_t n1 = std::mbsrtowcs(dest, src, 5, &ps);
if (n1 == 0) {
std::cout << "エラーが発生しました" << std::endl;
return 1;
}
const char* next_src = src + n1;
size_t n2 = std::mbsrtowcs(dest + n1, next_src, sizeof(dest) - n1 * sizeof(wchar_t), &ps);
if (n2 == 0) {
std::cout << "エラーが発生しました" << std::endl;
return 1;
}
for (size_t i = 0; i < n1 + n2; ++i) {
std::cout << dest[i];
}
std::cout << std::endl;
return 0;
}
- スレッドセーフではないため、複数のスレッドから同時に呼び出すことができません。
- マルチバイト文字列の変換状態を保持するために
std::mbstate_t
オブジェクトを使用する必要があり、これは煩雑な場合があります。 - マルチバイト文字列とワイド文字列のエンコーディングが異なる場合、正しく動作しない可能性があります。
これらの欠点を補うために、std::mbsrtowcs
関数の代替方法がいくつかあります。
std::use_facet 関数と std::ctype ファセットを使用する
std::use_facet
関数と std::ctype
ファセットを使用して、マルチバイト文字列をワイド文字列に変換することができます。この方法は、std::mbsrtowcs
関数よりもシンプルで、マルチバイト文字列とワイド文字列のエンコーディングが異なる場合でも正しく動作します。
#include <iostream>
#include <locale>
int main() {
const char* src = "こんにちは";
std::wstring dest;
std::locale loc(std::locale(""));
std::ctype<wchar_t>& facet = std::use_facet<std::ctype<wchar_t>>(loc);
std::basic_string<char, std::char_traits<char>, std::allocator<char>> mbs(src);
std::string::size_type n = facet.in_to_out(mbs.data(), mbs.data() + mbs.size(), dest);
if (n == 0) {
std::cout << "エラーが発生しました" << std::endl;
} else {
for (size_t i = 0; i < n; ++i) {
std::cout << dest[i];
}
std::cout << std::endl;
}
return 0;
}
std::wstring_convert クラスを使用する
std::wstring_convert
クラスを使用して、マルチバイト文字列をワイド文字列に変換することができます。このクラスは、マルチバイト文字列とワイド文字列のエンコーディングを自動的に変換します。
#include <iostream>
#include <locale>
#include <string>
int main() {
const char* src = "こんにちは";
std::wstring dest;
std::locale loc(std::locale(""));
std::wstring_convert<std::string::char_traits<char>, std::wstring::char_traits<wchar_t>> conv(loc);
std::string mbs(src);
dest = conv(mbs);
if (dest.empty()) {
std::cout << "エラーが発生しました" << std::endl;
} else {
for (size_t i = 0; i < dest.size(); ++i) {
std::cout << dest[i];
}
std::cout << std::endl;
}
return 0;
}
サードライブラリを使用する
マルチバイト文字列とワイド文字列の変換を行うためのサードライブラリがいくつかあります。これらのライブラリは、std::mbsrtowcs
関数よりも機能が豊富で、使いやすい場合があります。
std::mbsrtowcs
関数の代替方法はいくつかあります。それぞれの方法には長所と短所があるため、状況に合わせて適切な方法を選択する必要があります。