QFileDialogアイコン表示の落とし穴？Qt開発者が知るべきトラブルシューティングと代替案

通常、QFileDialogはOSが提供する標準のアイコンを使用します。しかし、iconProvider()メソッドを使うことで、独自のアイコンプロバイダ（QFileIconProviderのサブクラス）を設定し、特定のファイルの種類やフォルダに対して、アプリケーション独自のアイコンを表示させることができます。

QFileDialog::iconProvider()の役割と使い方

1. デフォルトのアイコンプロバイダの取得
   QFileDialog::iconProvider()は、現在設定されているアイコンプロバイダ（QFileIconProviderのインスタンス）を返します。このプロバイダは、ファイルやディレクトリのアイコンを決定する役割を担っています。

2. カスタムアイコンプロバイダの設定
   通常、このメソッドは直接アイコンを設定するのではなく、QFileDialog::setIconProvider(QFileIconProvider *provider)というメソッドを使って、独自のアイコンプロバイダを設定するために使用されます。

   独自のアイコンプロバイダを作成するには、QFileIconProviderを継承し、以下の主要なメソッドをオーバーライドします。

   • QIcon icon(const QFileInfo &info): 特定のファイル情報（QFileInfo）に基づいてアイコンを返します。
   • QIcon icon(QFileIconProvider::IconType type): フォルダやドライブなどの一般的なアイコンタイプに基づいてアイコンを返します。

なぜiconProvider()が必要なのか？

• ブランドイメージの維持
  アプリケーションのブランドイメージをファイルダイアログにも反映させることができます。
• ファイル識別の強化
  特定の種類のファイル（例: アプリケーション独自のデータファイル）に特別なアイコンを設定することで、ユーザーがそれらを簡単に識別できるようにします。
• 視覚的な一貫性
  アプリケーションのテーマやデザインに合わせて、ファイルダイアログのアイコンを統一できます。

簡単なコード例

#include <QApplication>
#include <QFileDialog>
#include <QFileIconProvider>
#include <QIcon>
#include <QFileInfo>

// カスタムアイコンプロバイダの定義
class MyIconProvider : public QFileIconProvider
{
public:
    virtual QIcon icon(const QFileInfo &info) override
    {
        if (info.isFile() && info.suffix() == "mydata") {
            // .mydata ファイルにはカスタムアイコンを返す
            return QIcon(":/icons/mydata_icon.png"); // リソースファイルからのアイコン
        }
        // それ以外のファイルやフォルダはデフォルトのアイコンを使用
        return QFileIconProvider::icon(info);
    }
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    QFileDialog dialog;
    MyIconProvider *myProvider = new MyIconProvider();
    dialog.setIconProvider(myProvider); // カスタムアイコンプロバイダを設定

    // ダイアログを表示
    dialog.exec();

    delete myProvider; // メモリ解放
    return a.exec();
}

この例では、.mydataという拡張子を持つファイルに対して、mydata_icon.pngというカスタムアイコンを表示するように設定しています。それ以外のファイルやフォルダについては、元のQFileIconProviderの動作（OS標準のアイコン）が引き継がれます。

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カスタムアイコンが表示されない/デフォルトのアイコンが使用される

原因

• ネイティブダイアログが使用されている
  多くのプラットフォームで、QFileDialogはデフォルトでOSネイティブのファイルダイアログを使用します。ネイティブダイアログは、Qtのカスタムアイコンプロバイダをサポートしない場合があります。
• カスタムアイコンプロバイダが正しく設定されていない
  QFileDialog::setIconProvider()が呼び出されていない、または呼び出されたが、QFileIconProviderのインスタンスがすぐに破棄されている（スコープ外に出るなど）。
• アイコンパスが間違っている、またはリソースがロードされていない
  QIconに指定されたパスが正しくない、またはリソースファイル (.qrc) にアイコンが適切に追加されていない場合。

トラブルシューティング

• ネイティブダイアログの無効化
  QFileDialog::DontUseNativeDialogオプションを設定して、Qtウィジェットベースのダイアログを強制的に使用します。これにより、カスタムアイコンプロバイダが機能するようになります。

  QFileDialog dialog;
  dialog.setOption(QFileDialog::DontUseNativeDialog, true); // ネイティブダイアログを無効化
  MyIconProvider *myProvider = new MyIconProvider();
  dialog.setIconProvider(myProvider);
  dialog.exec();
  delete myProvider;
  

• QFileIconProviderのライフサイクル
  QFileIconProviderのインスタンスは、QFileDialogが表示されている間、有効な状態を保つ必要があります。スタック上で一時的に作成してすぐに破棄されると、アイコンプロバイダが機能しません。ヒープに確保し、適切なタイミングでdeleteするか、QFileDialogの親オブジェクトが所有するようにします。

  // 悪い例 (providerがすぐに破棄される可能性がある)
  QFileDialog dialog;
  dialog.setIconProvider(new MyIconProvider()); // このMyIconProviderは誰がdeleteするのか？
  dialog.exec();
  
  // 良い例 (MyIconProviderをdeleteする必要がある)
  MyIconProvider *myProvider = new MyIconProvider();
  QFileDialog dialog;
  dialog.setIconProvider(myProvider);
  dialog.exec();
  delete myProvider; // 適切にメモリを解放
  

• アイコンパスの確認
  アイコンファイルのパス（例: ":/icons/mydata_icon.png"）が正しいことを確認します。リソースファイルを使用している場合は、qrcファイルがプロジェクトに正しく追加され、RCCでコンパイルされていることを確認してください。

アプリケーションがクラッシュする/不安定になる

原因

• リソースの競合/解放の問題
  QFileIconProvider内で、複数のQIconオブジェクトが同じリソースを参照しており、解放タイミングが重複するなど。
• スレッドセーフティの問題
  GUI操作はメインスレッドで行われるべきですが、誤って別のスレッドからQFileDialogを操作したり、アイコンプロバイダのロジックがスレッドセーフでない場合。
• 無効なポインタアクセス
  QFileIconProviderのメソッド内で、無効なメモリにアクセスしようとしている。特に、QFileInfoオブジェクトが無効なパスを参照している場合や、アイコンのロードに失敗した場合など。

トラブルシューティング

• スレッドアフィニティの確認
  QFileDialogはGUIウィジェットなので、必ずメインスレッドから呼び出すようにします。アイコンプロバイダのロジックが重い処理を含む場合、別のスレッドでその処理を行い、結果をメインスレッドにキューイングすることを検討します。
• メモリリーク/解放の確認
  QFileIconProviderのコンストラクタやデストラクタ、あるいはicon()メソッド内で動的に確保したメモリが適切に解放されているかを確認します。
• QFileInfoの有効性チェック
  QFileIconProvider::icon(const QFileInfo &info)メソッド内で、info.exists()などでファイルやパスの有効性を確認し、無効なQFileInfoに対する処理を適切に行います。
• デバッガの使用
  クラッシュが発生した正確な場所を特定するために、デバッガ（GDB, Visual Studio Debuggerなど）を使用します。スタックトレースを確認し、どのコードパスで問題が発生しているかを確認します。

アイコンの表示が遅い/パフォーマンスの問題

原因

• 画像形式のデコードが遅い
  使用しているアイコンファイルの形式（例: 高解像度のSVG、圧縮されていない大きなPNG）によっては、デコードに時間がかかることがあります。
• 大量のファイル/フォルダ
  ダイアログが表示するファイルやフォルダの数が非常に多い場合、それぞれのアイコンを生成する処理がボトルネックになります。
• QFileIconProvider::icon()メソッド内の重い処理
  ファイルごとにアイコンを生成する際に、画像処理、ディスクアクセス、ネットワークアクセスなど、時間のかかる処理を行っている場合。

トラブルシューティング

• Qtのリソースシステムを活用
  アプリケーションのリソースファイル (.qrc) にアイコンを含めることで、配布やロードの効率を上げることができます。
• アイコンの最適化
  使用するアイコン画像のサイズや形式を最適化し、ロードとデコードのパフォーマンスを向上させます。必要以上に高解像度の画像を使わないようにします。
• 非同期アイコンロード
  複雑なアイコン生成ロジックがある場合、別のスレッドでアイコンをロードし、完了時にメインスレッドに通知してアイコンを更新する非同期処理を検討します。ただし、これはQFileIconProviderのオーバーライドでは実装が複雑になる可能性があります。
• キャッシュの利用
  QFileIconProvider::icon()メソッド内で、一度生成したアイコンをキャッシュする仕組みを導入します。これにより、同じファイルやタイプのアイコンが再度要求されたときに、再生成のオーバーヘッドを避けることができます。QIcon自体が内部的にキャッシュを持つことがありますが、カスタムアイコンの生成ロジックが複雑な場合は、手動でキャッシュを実装するのが効果的です。

特定のプラットフォームで問題が発生する

原因

• パスの表記ゆれ
  WindowsとUnix系OSではパスの区切り文字（\ vs /）が異なります。
• OS固有の挙動の違い
  QFileDialogはプラットフォーム固有のAPIを利用するため、OS間で挙動が異なることがあります。特にネイティブダイアログを使用する場合、Qtのアイコンプロバイダのカスタマイズが無視されることがあります。

• 各プラットフォームでのテスト
  開発中に、ターゲットとするすべてのOSでアイコン表示が期待通りに機能するかどうかを定期的にテストします。
• パスの正規化
  QDir::toNativeSeparators()やQDir::fromNativeSeparators()を使用して、パスの区切り文字をプラットフォーム間で正しく扱うようにします。
• QFileDialog::DontUseNativeDialogの使用
  プラットフォーム間で一貫した動作を求める場合、QFileDialog::DontUseNativeDialogオプションを使用して、Qtの標準ウィジェットベースのダイアログを強制します。

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いくつかの異なるシナリオで例を見ていきましょう。

例1：特定の拡張子を持つファイルにカスタムアイコンを設定する

この例では、.mydata という拡張子を持つファイルに対して、独自のアイコンを表示するように設定します。

プロジェクトの準備

1. Qt Widgets Application プロジェクトを作成します。

2. プロジェクトにリソースファイル（.qrc）を追加し、カスタムアイコンの画像（例: mydata_icon.png）をそのリソースに追加します。例えば、prefix を /icons とし、その下に mydata_icon.png を配置します。

   resources.qrc の内容:

   <!DOCTYPE RCC><RCC version="1.0">
   <qresource prefix="/icons">
       <file>mydata_icon.png</file>
   </qresource>
   </RCC>
   

コード

main.cpp (またはmainwindow.cppなど)

#include <QApplication>
#include <QFileDialog>
#include <QFileIconProvider>
#include <QIcon>
#include <QFileInfo>
#include <iostream> // デバッグ用

// 1. カスタムアイコンプロバイダクラスの定義
//    QFileIconProvider を継承し、icon() メソッドをオーバーライドします。
class MyCustomIconProvider : public QFileIconProvider
{
public:
    // icon() メソッドは、指定された QFileInfo に基づいてアイコンを返します。
    // ここでカスタムロジックを記述します。
    virtual QIcon icon(const QFileInfo &info) override
    {
        // デバッグ出力
        std::cout << "Checking file: " << info.fileName().toStdString() << std::endl;

        // もしファイルで、かつ拡張子が "mydata" ならばカスタムアイコンを返す
        if (info.isFile() && info.suffix().compare("mydata", Qt::CaseInsensitive) == 0) {
            std::cout << "  -> Custom icon for .mydata file!" << std::endl;
            // リソースからアイコンをロード
            return QIcon(":/icons/mydata_icon.png");
        }
        // それ以外のファイルやフォルダは、基底クラスの icon() メソッド（デフォルトのアイコン）を使用
        std::cout << "  -> Using default icon." << std::endl;
        return QFileIconProvider::icon(info);
    }

    // icon() メソッドには、QFileIconProvider::IconType を受け取るオーバーロードもあります。
    // こちらは、一般的なタイプ（例: フォルダ、ドライブ、実行ファイルなど）のアイコンをカスタマイズしたい場合にオーバーライドします。
    // 今回は特定の拡張子に絞るので、こちらはオーバーライドしません。
    /*
    virtual QIcon icon(QFileIconProvider::IconType type) override
    {
        // ここで一般的なアイコンタイプをカスタマイズできます
        return QFileIconProvider::icon(type); // デフォルトのアイコンを返す
    }
    */
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    QFileDialog dialog;

    // 2. カスタムアイコンプロバイダのインスタンスを作成
    MyCustomIconProvider *myProvider = new MyCustomIconProvider();

    // 3. QFileDialog にカスタムアイコンプロバイダを設定
    dialog.setIconProvider(myProvider);

    // QFileDialog はデフォルトでOSネイティブダイアログを使用することが多いです。
    // ネイティブダイアログはカスタムアイコンプロバイダをサポートしないため、
    // Qt標準のウィジェットベースのダイアログを使用するように強制します。
    dialog.setOption(QFileDialog::DontUseNativeDialog, true);

    // ダイアログのタイトルを設定
    dialog.setWindowTitle("Custom Icon File Dialog");

    // ファイルダイアログを表示
    if (dialog.exec() == QDialog::Accepted) {
        QStringList selectedFiles = dialog.selectedFiles();
        if (!selectedFiles.isEmpty()) {
            std::cout << "Selected file: " << selectedFiles.first().toStdString() << std::endl;
        }
    }

    // 4. カスタムアイコンプロバイダのメモリ解放
    //    setIconProvider() は所有権を移転しないため、手動で解放する必要があります。
    delete myProvider;

    return a.exec();
}

説明

1. MyCustomIconProvider という名前で QFileIconProvider を継承するクラスを定義します。
2. icon(const QFileInfo &info) メソッドをオーバーライドします。このメソッドは、ファイルダイアログが各ファイルやフォルダのアイコンを決定する際に呼び出されます。
3. オーバーライドされた icon() メソッド内で、QFileInfo オブジェクトを使ってファイルの情報を取得し、カスタムロジック（例: 拡張子チェック）を適用します。
4. 条件が一致した場合（例: .mydata ファイル）、QIcon のコンストラクタにリソースパスを指定して、カスタムアイコンを返します。
5. 条件が一致しない場合は、基底クラスの QFileIconProvider::icon(info) を呼び出し、Qt が提供するデフォルトのアイコン（通常はOSのアイコン）を使用させます。
6. main() 関数内で MyCustomIconProvider のインスタンスを作成し、QFileDialog::setIconProvider() メソッドでダイアログに設定します。
7. 重要
   QFileDialog::DontUseNativeDialog オプションを設定して、Qt のウィジェットベースのファイルダイアログを使用するように強制します。これは、ネイティブダイアログがカスタムアイコンプロバイダをサポートしないことが多いためです。
8. QFileDialog::setIconProvider() はプロバイダの所有権を移転しないため、new で確保したプロバイダは、ダイアログの使用が終わった後に delete する必要があります。

例2：特定のフォルダにカスタムアイコンを設定する

この例では、特定のパスのフォルダに対してカスタムアイコンを設定します。

#include <QApplication>
#include <QFileDialog>
#include <QFileIconProvider>
#include <QIcon>
#include <QFileInfo>
#include <QDir>
#include <iostream>

class MyCustomFolderIconProvider : public QFileIconProvider
{
public:
    virtual QIcon icon(const QFileInfo &info) override
    {
        // デバッグ出力
        std::cout << "Checking path: " << info.absoluteFilePath().toStdString() << std::endl;

        // もしディレクトリで、特定のパスに一致するならばカスタムアイコンを返す
        // 例: ユーザーのドキュメントフォルダ
        QString targetPath = QDir::homePath() + "/Documents"; // 例: ドキュメントフォルダ

        if (info.isDir() && info.absoluteFilePath().compare(targetPath, Qt::CaseInsensitive) == 0) {
            std::cout << "  -> Custom icon for Documents folder!" << std::endl;
            // リソースからアイコンをロード (例: フォルダのアイコン)
            return QIcon(":/icons/my_folder_icon.png");
        }
        // それ以外のファイルやフォルダはデフォルトのアイコンを使用
        std::cout << "  -> Using default icon." << std::endl;
        return QFileIconProvider::icon(info);
    }
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    // プロジェクトに my_folder_icon.png をリソースに追加してください
    // resources.qrc:
    // <qresource prefix="/icons">
    //     <file>my_folder_icon.png</file>
    // </qresource>

    QFileDialog dialog;
    MyCustomFolderIconProvider *myProvider = new MyCustomFolderIconProvider();
    dialog.setIconProvider(myProvider);
    dialog.setOption(QFileDialog::DontUseNativeDialog, true);
    dialog.setWindowTitle("Custom Folder Icon Dialog");

    // QFileDialog の初期ディレクトリをドキュメントフォルダに設定すると、
    // カスタムアイコンがすぐに表示されることを確認しやすいです。
    dialog.setDirectory(QDir::homePath() + "/Documents");

    if (dialog.exec() == QDialog::Accepted) {
        QStringList selectedFiles = dialog.selectedFiles();
        if (!selectedFiles.isEmpty()) {
            std::cout << "Selected file: " << selectedFiles.first().toStdString() << std::endl;
        }
    }

    delete myProvider;
    return a.exec();
}

説明

• この例も、QFileDialog::DontUseNativeDialog が重要になります。
• info.isDir() でディレクトリであることを確認し、info.absoluteFilePath() で絶対パスを取得して比較しています。
• この例では、QDir::homePath() + "/Documents" のように、特定の絶対パスを持つフォルダに対してカスタムアイコンを設定しています。

QFileIconProvider::icon(QFileIconProvider::IconType type) オーバーロードを使用して、汎用的なアイコンタイプ（実行ファイル、フォルダ、ドライブなど）をカスタマイズできます。

#include <QApplication>
#include <QFileDialog>
#include <QFileIconProvider>
#include <QIcon>
#include <QFileInfo>
#include <iostream>

class MyCustomTypeIconProvider : public QFileIconProvider
{
public:
    // QFileInfo を受け取るオーバーロードはデフォルトに任せるか、必要に応じてカスタマイズ
    virtual QIcon icon(const QFileInfo &info) override
    {
        // ファイル情報に基づくアイコンはデフォルトに任せる
        return QFileIconProvider::icon(info);
    }

    // アイコンタイプを受け取るオーバーロードをカスタマイズ
    virtual QIcon icon(QFileIconProvider::IconType type) override
    {
        std::cout << "Checking icon type: " << type << std::endl;

        switch (type) {
        case QFileIconProvider::Folder:
            // フォルダのアイコンをカスタマイズ
            std::cout << "  -> Custom icon for Folder!" << std::endl;
            return QIcon(":/icons/my_folder_icon.png");
        case QFileIconProvider::Drive:
            // ドライブのアイコンをカスタマイズ
            std::cout << "  -> Custom icon for Drive!" << std::endl;
            return QIcon(":/icons/my_drive_icon.png");
        case QFileIconProvider::File:
            // 汎用的なファイルのアイコンをカスタマイズ
            // （これは icon(QFileInfo) でオーバーライドしない限り適用される）
            std::cout << "  -> Custom icon for generic File!" << std::endl;
            return QIcon(":/icons/my_generic_file_icon.png");
        case QFileIconProvider::Computer:
            // コンピュータのアイコンをカスタマイズ
            std::cout << "  -> Custom icon for Computer!" << std::endl;
            return QIcon(":/icons/my_computer_icon.png");
        // 他の IconType も同様にカスタマイズ可能
        default:
            // その他のタイプはデフォルトを使用
            std::cout << "  -> Using default icon for type." << std::endl;
            return QFileIconProvider::icon(type);
        }
    }
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    // my_folder_icon.png, my_drive_icon.png, my_generic_file_icon.png, my_computer_icon.png
    // をリソースに追加してください

    QFileDialog dialog;
    MyCustomTypeIconProvider *myProvider = new MyCustomTypeIconProvider();
    dialog.setIconProvider(myProvider);
    dialog.setOption(QFileDialog::DontUseNativeDialog, true);
    dialog.setWindowTitle("Custom Type Icon Dialog");

    // ルートディレクトリ（C:ドライブなど）を表示すると、ドライブやコンピュータのアイコンが見やすいです。
    // Windowsの場合
    // dialog.setDirectory("C:/");
    // Linux/macOSの場合
    dialog.setDirectory("/");

    if (dialog.exec() == QDialog::Accepted) {
        QStringList selectedFiles = dialog.selectedFiles();
        if (!selectedFiles.isEmpty()) {
            std::cout << "Selected file: " << selectedFiles.first().toStdString() << std::endl;
        }
    }

    delete myProvider;
    return a.exec();
}

説明

• ファイルダイアログの初期ディレクトリをルート (/ や C:/) に設定すると、カスタマイズされたドライブやコンピュータのアイコンを確認しやすくなります。
• icon(const QFileInfo &info) のオーバーロードは、今回はデフォルトの動作に任せています。
• この例では、icon(QFileIconProvider::IconType type) メソッドをオーバーライドし、switch ステートメントで様々なアイコンタイプ（Folder, Drive, File など）に対応するカスタムアイコンを返しています。

---

以下に、QFileDialog::iconProvider() 以外の代替方法と、それぞれの利点・欠点を説明します。

QFileSystemModel のカスタマイズ

QFileDialog は内部的に QFileSystemModel を使用してファイルシステムの内容をモデル化し、QTreeView (または QListView) で表示しています。QFileDialog::iconProvider() はこのモデルがアイコンを提供する際に介入しますが、直接 QFileSystemModel をサブクラス化して data() メソッドをオーバーライドすることで、アイコンの表示をより細かく制御できます。

利点

• アイコン以外のデータ（表示名、ツールチップなど）もカスタマイズできます。
• ファイルダイアログだけでなく、アプリケーション内の他の QTreeView や QListView など、QFileSystemModel を使用するすべてのビューで一貫したアイコン表示を実現できます。
• QFileDialog::DontUseNativeDialog を使用している限り、確実にカスタムアイコンが適用されます。

欠点

• ネイティブダイアログでは利用できません。
• QFileIconProvider を使うよりも実装が複雑になります。QFileSystemModel の基本的な振る舞いを理解し、data() メソッドの Qt::DecorationRole を適切に処理する必要があります。

プログラミング例 (概念)

#include <QApplication>
#include <QFileDialog>
#include <QFileSystemModel>
#include <QIcon>
#include <QFileInfo>
#include <QVariant>
#include <iostream>

class MyCustomFileSystemModel : public QFileSystemModel
{
    Q_OBJECT // Q_OBJECT マクロを忘れないように

public:
    explicit MyCustomFileSystemModel(QObject *parent = nullptr)
        : QFileSystemModel(parent)
    {
    }

    // data() メソッドをオーバーライドしてアイコンをカスタマイズ
    virtual QVariant data(const QModelIndex &index, int role = Qt::DisplayRole) const override
    {
        if (role == Qt::DecorationRole) {
            QFileInfo info = fileInfo(index);
            // .mydata ファイルにカスタムアイコンを設定
            if (info.isFile() && info.suffix().compare("mydata", Qt::CaseInsensitive) == 0) {
                std::cout << "  -> Custom icon via QFileSystemModel for .mydata!" << std::endl;
                return QIcon(":/icons/mydata_icon.png");
            }
            // 特定のフォルダにカスタムアイコンを設定
            if (info.isDir() && info.absoluteFilePath().endsWith("MySpecialFolder", Qt::CaseInsensitive)) {
                 std::cout << "  -> Custom icon via QFileSystemModel for MySpecialFolder!" << std::endl;
                 return QIcon(":/icons/my_folder_icon.png");
            }
        }
        // その他のロールや、条件に合致しない場合は基底クラスの data() を呼び出す
        return QFileSystemModel::data(index, role);
    }
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    QFileDialog dialog;

    // MyCustomFileSystemModel のインスタンスを作成
    MyCustomFileSystemModel *myModel = new MyCustomFileSystemModel(&dialog); // dialog の子にする
    myModel->setRootPath(QDir::homePath()); // モデルのルートパスを設定

    // QFileDialog にカスタムモデルを設定
    // setModel() は QFileDialog のプライベートAPIなので、通常は推奨されません。
    // しかし、DontUseNativeDialog を使う場合は、このようにアクセスできることがあります。
    // より安全な方法は、QFileDialog をサブクラス化して独自のビューを持つことです。
    // この例では、QFileDialog::setProxyModel のような直接的なAPIはないため、
    // 実際に QFileDialog の内部に QFileSystemModel を設定するには、
    // QFileDialog を継承してビューに直接モデルをセットするような実装が必要になります。

    // より現実的なシナリオとしては、QFileDialog ではなく QTreeView を使ったカスタムファイルセレクタを構築します。
    // 以下は QFileDialog の内部モデルを直接変更しようとするハック的な方法です。
    // 推奨されるのは、QFileDialog を継承して独自のレイアウトを持つ方法（後述）です。

    // QFileDialog の内部ビューを取得し、そのモデルを置き換える（非推奨/不安定）
    // QAbstractItemView* view = dialog.findChild<QAbstractItemView*>();
    // if (view) {
    //     view->setModel(myModel);
    // }

    // 最も確実なのは、QFileDialog のビューをカスタマイズすることではなく、
    // QFileDialog の代わりに QTreeView と QFileSystemModel を組み合わせたカスタムダイアログを構築することです。

    // ここでは、QFileDialog の setIconProvider() を MyCustomFileSystemModel と一緒に使うことで
    // 間接的にアイコンをカスタマイズする方法を示唆しますが、これは QFileDialog の内部が
    // QFileSystemModel を使用しているため機能します。

    // 実際には、QFileIconProvider は QFileSystemModel のデータ取得メカニズムの一部として使われます。
    // なので、QFileSystemModel をカスタマイズすることと QFileIconProvider をカスタマイズすることは
    // アイコン表示においては密接に関連しており、どちらか一方で対応できることが多いです。
    // もしQFileIconProviderで足りない複雑なロジックが必要な場合は、QFileSystemModelをオーバーライドします。

    // QFileDialog にアイコンプロバイダとして直接設定する
    // MyCustomFileSystemModel は QFileIconProvider を継承していないので、
    // setIconProvider には渡せません。
    // iconProvider() でできないことは QFileSystemModel の data() をオーバーライドすることになります。
    // そして、その QFileSystemModel を QFileDialog の内部ビューに設定する必要があります。

    // QFileDialog を使わず、独自のファイル選択ダイアログを作成する場合
    // QDialog を継承し、QTreeView と MyCustomFileSystemModel を配置して作成します。
    QDialog customFileDialog;
    QVBoxLayout *layout = new QVBoxLayout(&customFileDialog);
    QTreeView *treeView = new QTreeView(&customFileDialog);
    treeView->setModel(myModel); // カスタムモデルをツリービューに設定
    layout->addWidget(treeView);
    // OK/Cancel ボタンなども追加...

    customFileDialog.setWindowTitle("Custom File Selector (MyCustomFileSystemModel)");
    customFileDialog.resize(600, 400);

    // ネイティブダイアログを使用しない設定は QFileDialog にのみ有効。
    // 自作ダイアログなのでこのオプションは不要。
    // dialog.setOption(QFileDialog::DontUseNativeDialog, true); // これはQFileDialog用

    // customFileDialog の表示
    if (customFileDialog.exec() == QDialog::Accepted) {
        // 選択されたパスの処理 (QTreeViewから取得)
        QModelIndexList selectedIndexes = treeView->selectionModel()->selectedIndexes();
        if (!selectedIndexes.isEmpty()) {
            QFileInfo selectedInfo = myModel->fileInfo(selectedIndexes.first());
            std::cout << "Selected file: " << selectedInfo.absoluteFilePath().toStdString() << std::endl;
        }
    }

    // myModel のメモリ解放は parent が &dialog なので dialog が delete されるときに一緒に解放されます。
    // しかし、上記のようにカスタムダイアログを自作した場合は、
    // customFileDialog のスコープ外に出るか、適切に delete する必要があります。
    // (ここでは myModel は customFileDialog の子なので、customFileDialog 終了時に解放されます)

    return a.exec();
}
#include "main.moc" // Q_OBJECT マクロを使う場合、moc ファイルのインクルードが必要

最も柔軟な方法は、QFileDialog を使用せず、QDialog を継承してゼロから独自のファイル選択ダイアログを作成することです。これにより、UIのあらゆる要素を完全に制御できます。

利点

• QFileIconProvider や QFileSystemModel の限界を超えるような、非常に特殊なアイコン表示ロジック（例: サムネイルプレビューなど）を実装できます。
• ネイティブダイアログの制約を受けません。
• アイコン表示だけでなく、レイアウト、追加ウィジェット、動作ロジックなど、ダイアログのすべてを自由にカスタマイズできます。

欠点

• OSのネイティブダイアログのルック＆フィールやアクセシビリティを提供することは困難です。
• 実装コストが最も高くなります。QFileDialog が提供する多くの便利な機能（ディレクトリのトラバース、フィルタリング、履歴など）を自分で実装する必要があるかもしれません。

プログラミング例 (概念)

#include <QApplication>
#include <QDialog>
#include <QVBoxLayout>
#include <QHBoxLayout>
#include <QTreeView>
#include <QPushButton>
#include <QLineEdit>
#include <QFileSystemModel>
#include <QIcon>
#include <QFileInfo>
#include <QDir>
#include <QLabel>
#include <QStandardPaths> // ドキュメントフォルダなどのパス取得用

// ファイルシステムモデルは、必要に応じてアイコンをカスタマイズしたものを使用できます
class CustomIconFileSystemModel : public QFileSystemModel
{
    Q_OBJECT
public:
    explicit CustomIconFileSystemModel(QObject *parent = nullptr)
        : QFileSystemModel(parent) {}

    virtual QVariant data(const QModelIndex &index, int role = Qt::DisplayRole) const override
    {
        if (role == Qt::DecorationRole) {
            QFileInfo info = fileInfo(index);
            if (info.isFile() && info.suffix().compare("special", Qt::CaseInsensitive) == 0) {
                return QIcon(":/icons/special_file.png"); // 特殊な拡張子ファイル用
            }
            if (info.isDir() && info.fileName().compare("ProjectFolder", Qt::CaseInsensitive) == 0) {
                return QIcon(":/icons/project_folder.png"); // 特定のフォルダ名用
            }
        }
        return QFileSystemModel::data(index, role);
    }
};

class CustomFileDialog : public QDialog
{
    Q_OBJECT

public:
    explicit CustomFileDialog(QWidget *parent = nullptr)
        : QDialog(parent)
    {
        setWindowTitle("Custom File Selector");
        setMinimumSize(700, 500);

        // レイアウトの作成
        QVBoxLayout *mainLayout = new QVBoxLayout(this);
        QHBoxLayout *pathLayout = new QHBoxLayout();
        QHBoxLayout *buttonLayout = new QHBoxLayout();

        // フォルダパス表示・入力
        QLabel *pathLabel = new QLabel("Current Path:", this);
        pathLineEdit = new QLineEdit(this);
        pathLineEdit->setReadOnly(true); // パスはツリービューで選択されたものを表示
        QPushButton *upButton = new QPushButton("Up", this);
        QPushButton *homeButton = new QPushButton("Home", this);

        pathLayout->addWidget(pathLabel);
        pathLayout->addWidget(pathLineEdit);
        pathLayout->addWidget(upButton);
        pathLayout->addWidget(homeButton);
        mainLayout->addLayout(pathLayout);

        // ファイルシステムツリービューの設定
        fileSystemModel = new CustomIconFileSystemModel(this);
        fileSystemModel->setFilter(QDir::AllDirs | QDir::Files | QDir::NoDotAndDotDot); // . と .. は表示しない
        fileSystemModel->setRootPath(QDir::homePath()); // 初期パス
        
        treeView = new QTreeView(this);
        treeView->setModel(fileSystemModel);
        treeView->setRootIndex(fileSystemModel->index(QDir::homePath())); // ルートインデックス設定

        // カラム非表示 (必要に応じて)
        treeView->hideColumn(1); // Size
        treeView->hideColumn(2); // Type
        treeView->hideColumn(3); // Date Modified

        mainLayout->addWidget(treeView);

        // 選択されたファイル名表示
        QLabel *fileNameLabel = new QLabel("File Name:", this);
        fileNameLineEdit = new QLineEdit(this);
        mainLayout->addWidget(fileNameLabel);
        mainLayout->addWidget(fileNameLineEdit);

        // OK/Cancel ボタン
        QPushButton *okButton = new QPushButton("Open", this);
        QPushButton *cancelButton = new QPushButton("Cancel", this);
        buttonLayout->addStretch(); // ボタンを右寄せ
        buttonLayout->addWidget(okButton);
        buttonLayout->addWidget(cancelButton);
        mainLayout->addLayout(buttonLayout);

        // シグナルとスロットの接続
        connect(upButton, &QPushButton::clicked, this, &CustomFileDialog::goUpDirectory);
        connect(homeButton, &QPushButton::clicked, this, &CustomFileDialog::goHomeDirectory);
        connect(treeView, &QTreeView::clicked, this, &CustomFileDialog::onTreeViewClicked);
        connect(treeView, &QTreeView::doubleClicked, this, &CustomFileDialog::onTreeViewDoubleClicked);
        connect(okButton, &QPushButton::clicked, this, &CustomFileDialog::accept);
        connect(cancelButton, &QPushButton::clicked, this, &CustomFileDialog::reject);

        // 初期パスを表示
        updatePathLineEdit(fileSystemModel->rootPath());
    }

    QString selectedFile() const {
        return fileNameLineEdit->text();
    }

private slots:
    void goUpDirectory() {
        QModelIndex currentDirIndex = treeView->rootIndex();
        QModelIndex parentDirIndex = fileSystemModel->parent(currentDirIndex);
        if (parentDirIndex.isValid()) {
            treeView->setRootIndex(parentDirIndex);
            updatePathLineEdit(fileSystemModel->filePath(parentDirIndex));
        }
    }

    void goHomeDirectory() {
        QString homePath = QDir::homePath();
        treeView->setRootIndex(fileSystemModel->index(homePath));
        updatePathLineEdit(homePath);
    }

    void onTreeViewClicked(const QModelIndex &index) {
        QFileInfo info = fileSystemModel->fileInfo(index);
        if (info.isFile()) {
            fileNameLineEdit->setText(info.fileName());
        } else if (info.isDir()) {
            fileNameLineEdit->clear(); // フォルダを選択した場合はファイル名をクリア
        }
    }

    void onTreeViewDoubleClicked(const QModelIndex &index) {
        QFileInfo info = fileSystemModel->fileInfo(index);
        if (info.isDir()) {
            treeView->setRootIndex(index);
            updatePathLineEdit(info.absoluteFilePath());
            fileNameLineEdit->clear(); // フォルダを開いた場合はファイル名をクリア
        } else if (info.isFile()) {
            fileNameLineEdit->setText(info.fileName());
            accept(); // ファイルをダブルクリックで選択
        }
    }

private:
    void updatePathLineEdit(const QString &path) {
        pathLineEdit->setText(path);
    }

    QLineEdit *pathLineEdit;
    QLineEdit *fileNameLineEdit;
    QTreeView *treeView;
    CustomIconFileSystemModel *fileSystemModel;
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    // リソースに special_file.png と project_folder.png を追加しておく
    // resources.qrc:
    // <qresource prefix="/icons">
    //     <file>special_file.png</file>
    //     <file>project_folder.png</file>
    // </qresource>

    CustomFileDialog dialog;
    if (dialog.exec() == QDialog::Accepted) {
        QString selectedFile = dialog.selectedFile();
        if (!selectedFile.isEmpty()) {
            std::cout << "Selected file: " << selectedFile.toStdString() << std::endl;
        }
    }

    return a.exec();
}
#include "main.moc"

• QTreeView のシグナル（clicked, doubleClicked）をキャッチして、ディレクトリの移動やファイルの選択ロジックを実装します。
• CustomIconFileSystemModel は、先ほど説明したように data() メソッドをオーバーライドしてカスタムアイコンを提供します。
• パス表示用の QLineEdit、ディレクトリ移動用のボタン (Up, Home)、ファイル名入力用の QLineEdit、そして Open/Cancel ボタンを配置します。
• 内部に QTreeView と CustomIconFileSystemModel を配置し、それらを接続します。
• QDialog を継承して CustomFileDialog クラスを作成します。

• カスタムファイルダイアログの作成:

  • 手軽さ
    最も複雑で実装コストが高い。
  • 制約
    ネイティブダイアログの見た目や挙動を再現するのは困難。
  • カスタマイズ範囲
    ダイアログのすべて（レイアウト、ウィジェット、ロジック、アイコンなど）。最も柔軟。

• QFileSystemModel のカスタマイズ（間接的に QFileDialog で利用、またはカスタムダイアログで利用）:

  • 手軽さ
    iconProvider() よりは複雑ですが、アイコン以外のデータ（表示名など）も制御できます。
  • 制約
    QFileDialog の内部モデルに直接設定するのは非推奨で不安定な可能性があります。ネイティブダイアログでは利用できません。
  • カスタマイズ範囲
    モデルが提供するデータ全般（アイコン、テキスト、ツールチップなど）。

• QFileDialog::iconProvider():

  • 手軽さ
    最も簡単な方法で、特定のファイル/フォルダのアイコンをカスタマイズできます。
  • 制約
    ネイティブダイアログでは機能しません。QFileDialog::DontUseNativeDialog が必要です。
  • カスタマイズ範囲
    アイコンのみ。