# 大規模モデルのトレーニングを効率化!PyTorch分散チェックポイントとSavePlanner.create_global_plan()
機能
- メモリ使用量と保存速度のバランスを最適化する
- チェックポイントファイルの保存間隔を設定する
- チェックポイントファイルの保存場所を指定する
- チェックポイントファイルのレイアウトを決定し、各ファイルに保存するデータ量を調整する
- 複数のプロセス間でモデルの状態を分割し、各プロセスに割り当てる
利点
- 障害発生時の復旧を容易化
- 保存に必要なストレージスペースの削減
- チェックポイント操作の効率化
- 大規模なモデルの分散チェックポイントを可能にする
使用方法
import torch
import torch.distributed.checkpoint as cp
def save_checkpoint(global_state, filename, rank):
# SavePlanner を作成
plan = cp.SavePlanner(global_state)
# グローバルな保存計画を作成
plan.create_global_plan(filename)
# 各プロセスが担当する部分の保存を実行
plan.scatter_for_saving(rank)
# 各プロセスが担当する部分を保存
cp.save(plan, rank)
save()
メソッドは、各プロセスが担当する部分のモデル状態を保存します。scatter_for_saving()
メソッドは、モデルの状態を各プロセスに分割し、保存の準備をします。create_global_plan()
メソッドは、チェックポイントファイルのレイアウトと保存場所を決定します。SavePlanner
クラスは、チェックポイント操作の全体的な計画を管理します。
torch.distributed.checkpoint
モジュールには、分散チェックポイント操作を支援するための追加機能が用意されています。- 分散チェックポイントは、大規模なモデルのトレーニングと推論において重要です。
import torch
import torch.distributed.checkpoint as cp
def save_checkpoint(global_state, filename, rank):
# SavePlanner を作成
plan = cp.SavePlanner(global_state)
# グローバルな保存計画を作成
plan.create_global_plan(filename)
# 各プロセスが担当する部分の保存を実行
plan.scatter_for_saving(rank)
# 各プロセスが担当する部分を保存
cp.save(plan, rank)
if __name__ == "__main__":
# 分散環境を初期化
dist.init_process_group(backend="nccl")
# ランクを取得
rank = dist.get_rank()
# モデルを定義
model = torch.nn.Linear(10, 100)
# モデルの状態を保存
state = model.state_dict()
# 分散チェックポイントを実行
save_checkpoint(state, "checkpoint.pt", rank)
torch.distributed.checkpoint
モジュールをインポートします。save_checkpoint
関数を定義します。この関数は、モデルの状態を保存するための計画を作成し、各プロセスが担当する部分の保存を実行します。main
ブロック内で、分散環境を初期化し、ランクを取得します。- モデルを定義し、モデルの状態を取得します。
save_checkpoint
関数を呼び出し、分散チェックポイントを実行します。
- 実際の使用例では、モデルの複雑さや保存要件に応じて、コードを調整する必要があります。
代替方法
- 各プロセスが保存するデータ量とファイル名を個別に指定します。
- メモリ使用量と保存速度のバランスを調整する必要があります。
- 複雑なモデルの場合、実装が煩雑になる可能性があります。
サードパーティ製のライブラリを使用する
DeepSpeed
やMegatron-LM
などのライブラリは、分散チェックポイントを含む大規模モデルのトレーニングと推論のためのツールを提供しています。- これらのライブラリは、
torch.distributed.checkpoint
よりも高度な機能を提供する場合があります。 - ライブラリの使用方法を習得する必要があります。
モデルの状態を複数のファイルに分割する
- モデルの状態を複数のファイルに分割し、各プロセスが個別に保存します。
- ファイルの数は、モデルのサイズとプロセスの数によって異なります。
- ファイルの読み込みと書き込みに時間がかかる場合があります。
それぞれの方法の利点と欠点
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
手動で定義 | メモリ使用量と保存速度を細かく制御できる | 複雑なモデルの場合、実装が煩雑になる |
サードパーティ製ライブラリ | 高度な機能を提供 | ライブラリの使用方法を習得する必要がある |
モデル状態を分割 | 実装が簡単 | ファイルの読み込みと書き込みに時間がかかる |
最適な方法の選択
最適な方法は、モデルの複雑さ、保存要件、パフォーマンス要件によって異なります。
- パフォーマンスが重要な場合は、モデルの状態を分割することを検討してください。
- 大規模なモデルや高度な保存要件の場合は、サードパーティ製のライブラリを使用することを検討してください。
- シンプルなモデルと小規模な保存要件の場合は、手動で定義する方法が適しています。