NumPyで角度をラジアンに変換：radians() 関数の詳細解説と実践的なサンプルコード

numpy.radians() 関数は、角度を度からラジアンに変換します。ラジアンは、円周を 2π で割った値で表される角度の単位です。一方、度は、円周を 360 で割った値で表される角度の単位です。

構文

import numpy as np

radians = np.radians(degrees)

引数

degrees: 度で表された角度の配列またはスカラー値

戻り値

ラジアンで表された角度の配列またはスカラー値

例

import numpy as np

degrees = [30, 60, 90, 120, 150]
radians = np.radians(degrees)

print(radians)

この例では、degrees 配列の各要素をラジアンに変換し、radians 配列に格納します。出力は以下のようになります。

[0.5235987794672628, 1.0471975511965974, 1.5707963267948966, 2.0943951023931953, 2.6179938779914546]

ラジアンと度の変換は、以下の式で行うことができます。
numpy.degrees() 関数は、角度をラジアンから度に変換します。

radians = degrees * (np.pi / 180)
degrees = radians * (180 / np.pi)

NumPy の数学関数

numpy.radians() 関数は、NumPy が提供する数学関数の 1 つです。NumPy には、三角関数、指数関数、対数関数など、さまざまな数学関数が用意されています。これらの関数は、配列やスカラー値に対して適用することができます。

角度の変換

import numpy as np

degrees = [30, 60, 90, 120, 150]
radians = np.radians(degrees)

print(degrees)
print(radians)

このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

[30, 60, 90, 120, 150]
[0.5235987794672628, 1.0471975511965974, 1.5707963267948966, 2.0943951023931953, 2.6179938779914546]

三角関数の計算

この例では、numpy.radians() 関数を使用して、角度をラジアンに変換し、三角関数の値を計算します。

import numpy as np

degrees = [30, 60, 90, 120, 150]
radians = np.radians(degrees)

sin_values = np.sin(radians)
cos_values = np.cos(radians)
tan_values = np.tan(radians)

print(sin_values)
print(cos_values)
print(tan_values)

[0.5, 0.8660254037844482, 1.0, 0.8660254037844482, 0.5]
[0.8660254037844482, 0.5, 0.0, -0.5, -0.8660254037844482]
[0.5773502691896258, 1.7320508075688772, nan, -1.7320508075688772, -0.5773502691896258]

この例では、特定の角度を度からラジアンに変換し、その角度の三角関数の値を計算します。

import numpy as np

angle_degrees = 45
angle_radians = np.radians(angle_degrees)

sin_value = np.sin(angle_radians)
cos_value = np.cos(angle_radians)
tan_value = np.tan(angle_radians)

print(f"{angle_degrees} 度は、ラジアンでは {angle_radians:.4f} になります。")
print(f"sin({angle_degrees} 度) = {sin_value:.4f}")
print(f"cos({angle_degrees} 度) = {cos_value:.4f}")
print(f"tan({angle_degrees} 度) = {tan_value:.4f}")

45 度は、ラジアンでは 0.7854 になります。
sin(45 度) = 0.7071
cos(45 度) = 0.7071
tan(45 度) = 1.0000

これらの例は、numpy.radians() 関数を使用して、角度を度からラジアンに変換し、三角関数の値を計算する方法を示しています。

手動で計算する

以下の式を使用して、角度を度からラジアンに変換することができます。

radians = degrees * (np.pi / 180)

この式は、numpy.radians() 関数と同じ結果を返します。

math モジュールの radians() 関数を使用する

math モジュールにも radians() 関数が用意されています。この関数は、NumPy の radians() 関数と同じように動作します。

import math

radians = math.radians(degrees)

scipy.constants.pi を使用する

scipy モジュールには、pi 定数 (円周率) が定義されています。この定数を使用して、以下の式で角度を度からラジアンに変換することができます。

from scipy import constants

radians = degrees * (constants.pi / 180)

単位換算ライブラリを使用する

pint や unitslib などの単位換算ライブラリを使用すると、角度を度からラジアンに変換することができます。これらのライブラリは、より複雑な単位換算にも対応しています。

import pint

ureg = pint.UnitRegistry()
degrees = 30 * ureg.degree
radians = degrees.to(ureg.radian)
print(radians)

どの代替方法を選択すべきか

どの代替方法を選択するかは、状況によって異なります。

より複雑な単位換算が必要であれば、単位換算ライブラリ を使用する方が適しています。
すでに math モジュールを使用している場合は、math モジュールの radians() 関数 を使用する方が簡潔です。
シンプルで分かりやすい方法が必要であれば、手動で計算する 方法がおすすめです。

numpy.radians() 関数は便利な関数ですが、状況によっては代替方法の方が適切な場合もあります。上記の代替方法を理解しておくと、より柔軟に角度を度からラジアンに変換することができます。

角度の変換以外にも、numpy.degrees() 関数を使用して、角度をラジアンから度に変換することができます。
どの方法を選択する場合も、計算結果の精度を確認することが重要です。
上記の代替方法は、すべて NumPy 配列とスカラー値の両方に対応しています。