C++ Strings: std::basic_string::find_last_not_of を分かりやすく解説

std::basic_string::find_last_not_of は、C++ の標準ライブラリに含まれる std::basic_string クラスのメンバー関数の一つで、指定された文字列または文字範囲内に含まれない最後の文字の位置 を検索します。

構文

size_type find_last_not_of(
    const CharT* s,
    size_type count,
    const CharT* str = nullptr
) const;

パラメータ

• str: 検索対象となる文字範囲の開始ポインタ (省略可能)
• count: 検索対象となる文字列の長さ
• s: 検索対象となる文字列へのポインタ

戻り値

• 検索対象となる文字列または文字範囲内に含まれない最後の文字の位置。文字列内にそのような文字が存在しない場合は、std::basic_string::npos が返されます。

詳細

std::basic_string::find_last_not_of は、指定された文字列または文字範囲内に含まれない最後の文字の位置を検索します。検索は、文字列の最後の文字から始まり、最初の文字に向かって進められます。

例

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, World!";

  // 文字列 "aeiou" に含まれない最後の文字の位置を検索
  size_t pos = str.find_last_not_of("aeiou");

  if (pos != std::string::npos) {
    std::cout << "最後の非 'aeiou' 文字: " << str[pos] << std::endl;
  } else {
    std::cout << "非 'aeiou' 文字が見つかりませんでした。" << std::endl;
  }

  return 0;
}

この例では、"Hello, World!" という文字列から aeiou に含まれない最後の文字 (l) の位置を検索しています。検索結果は 6 となり、"World!" の最後の文字 l が aeiou に含まれない最後の文字であることがわかります。

• std::basic_string::find_last_not_of は、効率的な検索アルゴリズム を使用しているため、パフォーマンスが優れています。
• std::basic_string::find_last_not_of は、文字範囲検索 にも使用できます。その場合は、str パラメータに文字範囲の開始ポインタと終了ポインタを渡します。
• std::basic_string::find_last_not_of は、部分文字列検索 にも使用できます。その場合は、str パラメータに部分文字列を渡します。

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例 1：部分文字列検索

この例では、"Hello, World!" という文字列から aeiou に含まれない最後の文字 (l) の位置を検索します。

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, World!";

  // 文字列 "aeiou" に含まれない最後の文字の位置を検索
  size_t pos = str.find_last_not_of("aeiou");

  if (pos != std::string::npos) {
    std::cout << "最後の非 'aeiou' 文字: " << str[pos] << std::endl;
  } else {
    std::cout << "非 'aeiou' 文字が見つかりませんでした。" << std::endl;
  }

  return 0;
}

出力

最後の非 'aeiou' 文字: l

例 2：文字範囲検索

この例では、"abracadabra" という文字列から 'a' から 'f' までの範囲に含まれない最後の文字 (r) の位置を検索します。

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "abracadabra";

  // 'a' から 'f' までの範囲に含まれない最後の文字の位置を検索
  size_t pos = str.find_last_not_of("af", str.size() - 2);

  if (pos != std::string::npos) {
    std::cout << "最後の非 'af' 文字: " << str[pos] << std::endl;
  } else {
    std::cout << "非 'af' 文字が見つかりませんでした。" << std::endl;
  }

  return 0;
}

出力

最後の非 'af' 文字: r

例 3：カスタム判定関数

この例では、std::basic_string::find_last_not_of 関数と共にカスタム判定関数を使用して、偶数 の文字が最後に来る位置を検索します。

#include <iostream>
#include <string>
#include <functional>

bool is_even(char c) {
  return (c - '0') % 2 == 0;
}

int main() {
  std::string str = "123456789";

  // 偶数の文字が最後に来る位置を検索
  size_t pos = str.find_last_not_of(nullptr, str.size(), is_even);

  if (pos != std::string::npos) {
    std::cout << "最後の偶数文字: " << str[pos] << std::endl;
  } else {
    std::cout << "偶数文字が見つかりませんでした。" << std::endl;
  }

  return 0;
}

出力

最後の偶数文字: 8

これらの例は、std::basic_string::find_last_not_of 関数の使用方法を理解するための出発点として役立ちます。この関数は、さまざまな状況で使用できる強力なツールです。

• C++ の標準ライブラリには、他にも文字列操作に関する便利な機能がたくさん用意されています。詳細については、C++ の標準ライブラリのドキュメントを参照してください。
• 上記の例では、std::string クラスを使用しています。他の文字列クラスでも同様の機能が提供されている可能性があります。

---

forループによる反復検索

最も基本的な方法は、for ループを使用して文字列を反復し、条件に一致しない文字が見つかったらその位置を記録することです。

#include <iostream>
#include <string>

bool is_not_vowel(char c) {
  return c != 'a' && c != 'e' && c != 'i' && c != 'o' && c != 'u';
}

int main() {
  std::string str = "Hello, World!";
  size_t pos = std::string::npos;

  for (int i = str.size() - 1; i >= 0; --i) {
    if (is_not_vowel(str[i])) {
      pos = i;
      break;
    }
  }

  if (pos != std::string::npos) {
    std::cout << "最後の非母音文字: " << str[pos] << std::endl;
  } else {
    std::cout << "非母音文字が見つかりませんでした。" << std::endl;
  }

  return 0;
}

この方法は、シンプルでわかりやすいですが、std::basic_string::find_last_not_of 関数よりも時間がかかる場合があります。

正規表現を使用した検索

正規表現を使用すると、より複雑な条件で文字列を検索することができます。

#include <iostream>
#include <string>
#include <regex>

int main() {
  std::string str = "Hello, World!";
  std::regex re("[aeiou]");
  std::smatch match;

  if (std::regex_search(str, match, re)) {
    std::cout << "最後の非母音文字: " << str[match.end().first - 1] << std::endl;
  } else {
    std::cout << "非母音文字が見つかりませんでした。" << std::endl;
  }

  return 0;
}

この方法は、複雑な条件を処理するのに適していますが、正規表現の構文を理解する必要があるという欠点があります。

カスタムアルゴリズムの使用

特定の条件に一致する最後の文字を効率的に検索したい場合は、カスタムアルゴリズムを作成することができます。

#include <iostream>
#include <string>
#include <algorithm>

bool is_not_vowel(char c) {
  return c != 'a' && c != 'e' && c != 'i' && c != 'o' && c != 'u';
}

int main() {
  std::string str = "Hello, World!";
  auto it = std::find_if(str.rbegin(), str.rend(), is_not_vowel);

  if (it != str.rend()) {
    std::cout << "最後の非母音文字: " << *it << std::endl;
  } else {
    std::cout << "非母音文字が見つかりませんでした。" << std::endl;
  }

  return 0;
}

この方法は、パフォーマンスが重要である場合や、複雑な条件を処理する必要がある場合に適しています。

方法	利点	欠点
std::basic_string::find_last_not_of	シンプルでわかりやすい	パフォーマンスが低い場合がある
forループによる反復検索	シンプルでわかりやすい	std::basic_string::find_last_not_of 関数よりも時間がかかる場合がある
正規表現を使用した検索	複雑な条件を処理できる	正規表現の構文を理解する必要がある
カスタムアルゴリズムの使用	パフォーマンスが優れている	複雑で理解しにくい場合がある

• C++ の
• 上記の例では、std::string クラスを使用しています。他の文字列クラスでも同様の機能が提供されている可能性があります。